下げ相場との戦い方 相場の神様に学ぶ
天井近辺で高値掴みの買いポジションや株を買ってしまったという経験は、ほぼ全員の投資家がお持ちではないかと思います。高値掴みにもいくつかのパターンがあります。一番多いのは、「天井超えたあとに買ってしまったという事例」です。「なぜ?そうなるのか」と「そうならないための戒めとしても使える相場の神様の教え」を紹介させていただきます。
相場の神様が語る「最重要ポイント」とは
相場にもっとも必要なことは、先行見通しであることは間違いない。だが、それをいつ手仕舞うか、つまり売ったものは買いに、買ったものは売りに、いつ転じるかという、その転機が成功、不成功の分かれ目になる。計算上いくら利益があがっていようと、実際にそれを手に入れなくては絵にかいたモチにすぎない。〜越後正一
越後正一は、サラリーマンの職務として先物売買をして、その実績により「伊藤忠商事の社長に上り詰めた人物です。「相場の神様」とも呼ばれた方です。
私の履歴書などでは、「全体の相場観は、景気動向などをみて」という具合に一般的なことが中心で核心部分はぼやけている感があります。
ただ、「やはり」と感じさせる部分もあります。
過去の相場の上げ下げの値幅と期間を最重要ポイントにおく。
さらりと読めば、「当たり前だろ」といいたくなるかもしれません。
でも、大きな下げをみたときに「これは買いだろ!」と思ってしまう方はもう一度この言葉を読み直して欲しいのです。
上げにせよ・下げにせよ、値動きにはそれなりの値幅と期間があります。
一度動き出したら、値幅と期間をある程度消化しなければ相場は止まらないものでもあります。
越後正一氏の一文は、その辺のところを簡単にまとめてあるものです。
私たちは、大きな上げ相場のあとにちょっとでも下げると「もう底かもしれない!」とい思いがちなところがあります。
そこで買いを入れてしまって、後から見れば「高値掴み」になるということを誰もが一度は経験するものです。
そういうときに、越後正一氏の言葉を思い出して欲しいのです。
- 一度上げ転換した相場は、一定期間上がり続ける。
- 同様に、一度下げ転換した相場は、そう簡単には止まらない。
大きな上げ相場最終局面に大きく下げるのは、相場変動では定番ともいえる値動きです。
昨年まで、米国を中心に久々の大きな世界株高が続いていました。
ここでの大きな調整は、ある程度想定されたものとも言えます。ここで「下げ転換」かどうかは、まだわかりません。一時的な調整で再度上げだす可能性はまだまだあります。
今度の展開がどうなるにせよ、山高ければ谷深しの相場格言とともに越後正一氏の言葉が忘れてはなりません。
久々の大きな変動で、私自身も不利なポジションはあまり持っていないにも関わらず気持ちがソワソワしてしているようです。でも、こういう時こそ「大きな流れ」に乗るという原点を忘れずに、冷静に対応していきたいと思っています。
ここからの荒れ相場、しっかりと稼いでいきましょう。