スワップの特例の使い方
米ドル円・豪ドル円など通貨を問わずトラリピはスワップポイントが低目になっています。でも、スワップの特例を活用することで受け取るスワップポイントを最大3倍程度まで増やすことが出来ます。その条件や注意事項についてまとめました。この方法、トラリピで塩漬け気味のポジションをお持ちの方には特に有効です。
スワップの特例の復習
まずは、スワップの特例について簡単にご説明させてください。スワップの特例とは、同通貨でポジションが両建てとなった時に、適用されるスワップポイントが同値になるというものです。
マネースクエア公式HPの画像がわかりやすいので拝借させていただきます。
スワップの特例が適用されるのは両建て部分で、売りと買いのスワップポイントが数字の小さい方に合わせたものになります。この図でいくと、売りスワップポイント30>買いスワップポイント10円となるので、少ない方の10円に合わせています。
つまり、この両建て部分については売りポジションのスワップポイント支払いはー30円ではなくー10円で済むことになります。
このスワップの特例とスワップポイントサヤ取り(異業者両建)の仕組みを組み合わせることで日々のスワップポイント受取を増やすことが出来ます。
トラリピで受け取るスワップポイントを2.5倍にする方法
例えば、トラリピで米ドル円買いを稼働させていて15万通貨くらいのポジションを保有しているとしましょう。かなり高値からの買いなので10万通貨くらいは利益確定の見通しはなく塩漬け状態とします。
この場合、10万通貨くらいの買いポジションはしばらく保有するのがほぼ確定であれば毎日スワップポイントを受け取るだけということになります。
2017年7月26日のトラリピ米ドル円買いポジションスワップポイントは21円です。
これに対して、米ドル円サヤ取り スワップポイントランキングでの2017年7月26日の米ドル円スワップポイント一位はトライオートFX口座の50円です。
その差は29円もあります。同じ米ドル円買いポジションでこれだけのスワップポイント差がついているのはちょっと悔しいところですよね。でも、口座が違うからしょうがないと通常は諦めてしまいます。
でも、諦めなくて良いんです。トラリピ口座でポジションを持ったままスワップポイント受取を50円にする方法があるんです。
ここで、スワップポイントサヤ取り(異業者両建)の仕組みを応用すればいいんです。
具体的には以下のようにします。
- トラリピ口座で米ドル円売りポジション10万通貨を作って両建てにしてしまう。
- トライオート口座で新たに米ドル円買いポジション10万通貨を作成する。
これだけです。こうすることで、日々次のような感じになります。
- トラリピ口座:両建て部分の収支はゼロ円となる。
- トライオート口座:米ドル円10万通貨買いポジションのスワップポイント500円が発生(1万通貨50円×10)
この単純な方法で、ポジション全体で毎日のスワップポイントが1万通貨あたり50円と現在21円の2.5倍に増えています。
ポジション全体のリスクは変化ありません。両建てポジションが増えただけなので、純粋な米ドル円買いポジションの数量は変わっていないからです。
ご存知のの通り、トラリピ口座は1万通貨以上の売買でも片道3銭・往復6銭の手数料負担があります。それでも、一日のスワップポイントが20円⇒50円となればその部分は20日ぐらいで回収できます。両建てポジションのスプレッドもコスト負担となるので、スプレッド回収日数は合計で1ヶ月くらいはみておくべきです。
ただ、ずっと塩漬けのポジションをお持ちであればこれくらいの日数は許容範囲ということであればご利用ください。
この「方法の注意点は3つほどあります。
- 資金管理
- スワップポイント変動
- トラリピ口座の状況
トラリピ口座は、両建て状態になりその部分は証拠金も共有できるので追加の証拠金は不要です。
ただ、新規ポジションを作成するトライオートFx口座では新規資金が必要となります。日々の作業として証拠金管理を2口座分行うことになります。
そして、スワップポイント変動にも注意が必要です。各業者のスワップポイントは日々変動しています。ある程度安定した口座を使うのがオススメです。
相場好転後のトラリピ口座の残ポジションにもご注意ください。残ポジションが減って両建て部分が減少してきたら、それに合わせて全体のポジションも縮小していく必要があります。
おすすめFX口座
例えば、豪ドル円・NZドル円でのヒロセ通商です。
ヒロセ通商では、この両通貨で長く固定スワップポイント維持してきているためかなりの安心感があります。
米ドル円・南アフリカランド円・トルコリラ円であれば、GMOクリック証券 FXネオが今後も高水準を維持してくれる可能性が高いです。
この方法を使えば、米ドル円以外の主要通貨のスワップポイントは以下のようになります。
- 豪ドル円22円⇒50円(ヒロセ通商と両建て)
- NZドル円22円⇒60円(ヒロセ通商と両建て)
- 南アフリカランド円60円⇒160円(GMOクリック証券と両建て)
- トルコリラ円72円⇒118円(GMOクリッツク証券と両建て>)
これは、トラリピでは豪ドル円22円のスワップポイントがこの方法を使うことで50円になるという意味です。リスクを上げないで収益を上げる小技として参考になれば幸いです。