約2倍の重税? サラリーマン平均所得とFX税金比較
確定申告の書類作成が一通り終わりました。あとは来週になったらコピーをして税金支払+書類提出で終わりです。
書類を作りながら「FX税率の重さ」を改めて感じておりました。
FXの税率20%は、あまり重い感じのする数字ではないのですが実際に計算するとまるで違うんですよね。
でも、税金計算していると納税額にちょっとビビります
FXも株同様10%にして欲しいですね。
ちなみに、どれくらい違うのかをちょっと計算してみましょう。
参考までに、平均的日本人サラリーマンの給与所得500万円と専業トレーダーのFX利益500万円での比較です。
FXの必要経費は10万円くらいで所得控除は基礎控除のみという単純な設定でいきます。
給与所得500万円の税金計算
給与所得には「給与所得控除」が認められているので、課税所得は以下のようになります。
- 500万円÷4×3.2−54万円=課税所得346万円
- 基礎控除38万円
- 所得税:(346万円ー38万円)×10%−9.75万円=21.05万円
- 地方税計算
- 基礎控除33万円
- 地方税:(346万円−33万円)×10%=31.3万円
合計 = 21.05+31.3万円 = 52.35万円
FX利益500万円の税金計算
- 所得税15%
- 必要経費10万円+基礎控除38万円
- 所得税: (500万円−(10万円+38万円))×15%=67.8万円
- 地方税5%
- 地方税:(500万円ー(10万円+33万円))×5%=22.85万円
合計 = 67.8万円+22.85万円 = 90.65万円
扶養者数などで現実の数字は違ってきますが、同じ500万円の所得でもFX利益と給与所得では税金額で約1.8倍違うことになります。
同じ所得なのに税金は2倍近いですね。
専業トレーダーを目指している方はこの辺は留意しておかれたほうが良いだろうと思います。
過去記事ですが以下も参考にされて下さい。
2013年のFX利益からは復興特別所得税もかかります。
参考:復興特別所得税とFX税金
損失繰越もしっかりとやっておいて、利益が出た年の節税対策に使えるようにしておきましょうね。
損失繰越を忘れずに
2012年分から店頭FX口座でも損失繰越ができます。不運にも2012年がマイナスだったとしても、必ずやっておきましょう。
参考:損失繰越 必要書類
この間からちょこちょこと書いていますが、この損失繰越は私達投資家にとってとても大きなメリットがあります。数年前にこの損失繰越のお陰で400万円以上税金が節約できました。
2012年の損失は、2013年〜2015年の利益と相殺できます。
2012年100万円くらいの損失でも損失繰越をしておけば、2013年に100万円の利益までは税金ゼロで済みます。もしも、損失繰越をしないで100万円利益を出せば約20万円の税金を払わねばなりません。
書類は慣れないと混乱するかもしれませんが、一度作ってコピーをとっておけば翌年以降は楽です。
自動的に源泉徴収されて確定申告不要の株式投資とは違い、FX投資家は確定申告が恒例行事みたいなものです。
法人作って法人口座で運用したほうがいいかも。FX利益を給与の形で出せば問題いい!
こう考える方も多いようですが、私はこれには懐疑的です。
一見、有効な方法に思えるのですが、これがもっとも有効なのは「毎年安定して決めた水準に近い利益」がだせるときです。
FXの運用損益は毎年かなり大きく変動します。利益を調整するのは思っている以上に難しいのです。
少なくとも、僕レベルでは無理です。
法人口座での運用は今年も始める予定はありません。
いつものことですが、何か有効な税金対策はないだろうかとついつい思ってしまいます。
そういえば、今年の確定申告より「ふるさと納税」もやりました。
「ふるさと納税」はかなり面白い制度ですね。確定申告書の書き方も簡単です。
次回は、税金対策の一環として昨年12月末にやった「ふるさと納税」についてまとめてみます。