税務調査はなぜ入るのか | FX税金最新情報
先日、私のところに税務調査が入りました。その体験談をまとめています。今回は後編です。税務調査の対象となるポイントを自分なりにまとめてみました。
税務調査中 質問が続く
税務調査前に20分くらい軽い雑談があり、会社の概要などを聞かれたりします。それから、決算書類や日記など会社資料を持ってきて調査開始でした。調査中は私も仕事をしていていいのですが、職員さんからの質問がいくつもあり、その対応に追われるような感じでした。
- 交際費の種類
- 売上計上の仕方
- 寄付金の内容説明
これは、FXで税務調査を受けたときも似たような感じになるだろうと思われます。つまりこういう事です。
- 売買利益はこの金額で間違いないか
- FXの必要経費としてこれは適正か
- 寄付金はFXの必要経費として認められるか
おそらく、一番最後の寄付金についてはFXの必要経費としては認められないだろうと思われます。
当然とはいえ、書類を細かく調べられます。その作業様子を観察していて、FXでは特に脱税めいた大胆なことは難しいという感想を持ちました。
なぜなら、FX税金の仕組みは慣れてしまえば簡単で、FX業者から投資家の収支データも提出されているからです。
提出書類も法人税などに比べるととても少なくなっていてチェックが単純だからです。今回の税務調査では、私がドキッとするような質問はあまりありませんでした。意外だったのは、大震災での寄付金です。金額が私の法人規模としては大きめだったせいもあるのですが、それが寄付金として経費処理が適正かどうかは、後で結論がでることになっています。
大震災のような非常時なのだから寄付金はある意味日本国民として当然な気もする。それも課税対象になってしまうのですか
そんな気持ちも少しはあります。でも、この寄付金を経費化できるか出来ないかで税金が数十万円違ってくるというのも事実です。
これが経費化できないと利益が増えて法人税が数十万円増えてしまうことになります。税務署さんの立場としては、調べてみたい部分だったのだろうという気がしました。
そんなこんなで税務調査は終了しました。始まる前は、とても緊張したのですが、始まってしまえばとてもリラックスしていたという不思議な気分でした。
税務調査終了
今回の税務調査は結局午前中の1時間半くらいで終了しています。午後は、調査内容についての説明が30分くらいありました。
ここで指摘されて税金を追加納付しないといけないだろうと感じているのは2点です。
- 法人税税率の計算間違い(翌年からの減税税率を今年から適用した)
- 消費税の計算間違い(はっきりいって私の消費税の理解不足)
この2つが私の指摘事項の主なものでした。
私は、税理士さんに依頼せずに仕訳や決算処理を行っています。わからない事は、自分で調べたり税務署に問い合わせながらやっています。それでも独学の限界はあるもので今回は、その間違いを指摘していただいたような感じでした。
FXで法人口座のために会社を作った方は似たような状況だろうと思います。仕訳や決算業務などを税理士さんに依頼すれば、最低でも年間30万円くらいはかかります。
自分で全てやれば会計ソフトの費用年間5万円程度で済みます。ただ、FXのための会社としても仕訳や決算事務や税務署さんへの申告は必須ですので、FXで法人口座運用をゼロから検討している方は、この辺も検討課題として意識しておくべきでしょう。
法人の経理処理といっても慣れてしまえば難しくはありません。私のようなやり方も1つの参考事例になるかもしれません。
今回の税務調査には、助かったという気持ちもあります。
もしも、この間違った処理方法であと数年やっていたら、書類や仕訳などがメチャクチャになっていただろうという気がするからです。そして、そういう状況で税務調査が入れば、追納する税金額も大きなものになってしまいます。
FXで確定申告する際も、最初のうちは提出する前に必要書類などを見てもらうようにしたほうが良いと思います。
この指摘事項を聞いたときに昔税理士さんに聞いた言葉を思い出しました。
「税務調査は証拠を固めてからくる。」
今回受けた2点共に、私の申告書類をチェックすれば見つけられます。
このパターンは、FXの場合も同様だろうと思います。FXの場合は、税務署では個人の運用成績は全て把握できるので、証拠固めは法人税以上に簡単です。
FXの確定申告後に税務調査が入ったとすれば既にいくらの税金を取るのが決まっていると覚悟を決めておいた方が良いかもしれませんね。
いろいろとドキドキした税務調査ではありましたが、良い経験にもなりました。
FXの税金だけに関して言えば、真面目に確定申告をしておけば、特に問題は無さそうだという気がします。