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両建て失敗3つのパターン FXの始め方スワップポイント編 第5回

両建て運用で失敗する典型的な3パターンを紹介しました。欲を出さずに基本を守っていれば失敗することはほとんどないのですが、そうは行かない人間の弱さと欲深さが一番の注意点なのかもしれません。

両建て失敗 3つのパターン

両建て 失敗

2回に分けて両建てでスワップポイント差を利益に変えていく運用法を紹介してきました。

 

両建ては、使い方次第でとても便利なものになります。基本ルールをしっかり守ってやっていく分には利益を堅実に生み出してくれるはずです。

 

参考:スワップポイントサヤ取り 運用状況

 

ただ、路線を外れると失敗することもあります。

 

今回は、その両建での代表的な失敗パターンを3つ紹介します。誰もが陥りやすい部分でもあるので、両建てを利用していく際の参考になるかと思います。3つのパターンとはこれです。

 

  • 臭いものにフタをする
  • 欲を出しすぎる
  • 資金管理と資金配分の変更

 

以下、順番にご説明します。

 

臭いものにフタをする

 

両建ての仕組みを覚えて必ずといってやりたくなるのがこれです。

 

「含み損が膨らんでふたをする両建」

 

買いポジションでも売りポジションでもいいのですが、含み損を抱えたポジションの処置に両建てを使って損を減らそうという使い方です。株式でも商品先物でも昔から「臭いものにフタをする」やり方としてよく使われています。

 

「一旦フタをしておくか・・・」

 

なんて言い方もします。でも、この方法はかなりの確率で失敗します。そして、「損の上塗りをしてしまうパターン」としてもよく知られています。

 

こう書くと反論もとても多いのです。理屈の上ではうまくいきそうあからです。でも、やってみるとわかるのですが、なかなかうまくいかず損も減らせないどころか増やしてしまうことが多いのです。「損が減らないのはまだしも、損が増えるのはおかしい」といいたくなる方も多いはずです。

 

その行動パターンはこうです。

 

両建てをするために資金を追加する。

 

相場が大きく動き含み益となっている方を決済する。

 

残った含み損ポジションの損失が膨らむ。

 

含み損が追加資金にまで食い込む。

 

こんな流れです。両建てには通常よりも資金が必要となります。つまり、両建てのためにいれたはずの追加資金損にまで含み損が食い込んでくる構図です。膨らんでいるときというのは「損を全部取り返したい」という気持ちが強すぎるので、やってはいけないポジション操作をやってしまいがちなのです。

 

そして、ポジション操作がうまくできない原因の一つは、「両建てに対する過剰な期待」です。両建てによる日々の利益は少ないために大きな利益となるにはとても時間がかかります。

 

両建てによる日々の利益は僅かので、大きな含み損を埋めるのには相当の日数を必要とします。ポジション作成時は、両建てにすればこれ以上損を増やしたくないという気持ちが先行していてその辺までは気持ちがいきません。

 

実際に資金を追加して両建てをした後に、日々の利益が小さいことに改めて気づき、ポジション操作をしていくことになるのですが、この難易度が高いのです。フタをする両建ては、相場の高等テクニックでもあります。上手にやるのは難しく、私レベルでは無理です。

 

含み損が大きく膨らんだときは、一旦損きり決済してポジションゼロにして頭をスッキリさせる。

 

このシンプルな対処が、もっとも傷口を小さくして、次の復活に繋げられる良策なのだという気がします。

 

含み損が膨らんでからの両建は、私も私の先輩や友人もやったことがあるのですが、成功したのを見たことがありません。ほとんどが単純に損きりをした方が良かったという結果になっているという経験則から書かせていただきました。

 

欲を出しすぎる

 

スワップポイントサヤ取り等は、基本を守ってやっていけば、ほとんど負けることはありません。そのせいか、何度か売買して利益をだすのが普通になってくると「もっと儲けたい」という欲がでてきます。片方のポジションを決済した後にもう片方をそのままにしておいて利益を伸ばそうというケースなどです。

 

例えば、こんな売買です。

 

参考:南アフリカランド円下げに自信があるときの両建て時間差決済

 

記事内でも書いているのですが、このやり方はの基本形からは外れています。この応用形は、絶対に損をだしたくない場合はやらないでください。この応用形は「リスクが高くなる」のを覚悟でやっています。

 

両建てポジションはあまり時間をおかずに一緒に決済するのがで続けるためにはとても大切です。「ちょっとくらいいいだろ」という気持ちで決済をズラしていくと、そのまま逆に動いて気づいたら手遅れとなることもあるのでご注意ください。

 

資金管理と資金配分の変更

 

先ほどと同様に「もっと利益をだす為に」と考え始めるとやりたくなるのが「資金管理と資金配分の変更」です。これについては、過去の連載でも何度か指摘しています。

 

参考:両建で失敗する人はほとんどこのリスクに引っかかる

 

例えば、「証拠金に対するレバレッジを上げる」などです。レバレツジを上げれば資金効率は上がり利益率も上げることができます。その代わり、大きな為替変動に対応できなくなるリスクが高くなります。

 

参考:南アフリカランド円 両建て資金配分

 

最初はこの配分どおりにやる方が多いのですが、資金を少なくすれば日々の利益をもっと増やせるため、この10万通貨あたりの配分をもっと少なくしようと検討したくなります。

 

現在のように小さな動きが続く展開では、この運用法では安全で簡単に利益が出せるため、利益をもっと増やそうとして証拠金に対するレバレッジを上げるている方は多いのではないかと心配しています。

 

上記ページで書いた私の資金配分の基準くらいでやれば、大怪我をすることはまずありませんし、堅実に利益を積み上げられるはずです。更に、資金を少なくすると資金移動も頻繁に行う必要性がでてきます。

 

参考:両建ポジション移動パターン

 

この資金移動がなかなかのクセ者で、頻繁に入出金をするとこういう規定に引っかかる恐れがあります。

 

参考:煩雑な入出金にご注意 口座凍結・過去に遡って無効も有??

 

この記事を読んで、この業者だけ使わなければ大丈夫という方もいるのですが、全業者の規定変更に目を通している訳ではないので油断しないでください。2014年8月現在、この運用法で口座凍結されたという話は聞いたことはありません。でも、今後はわかりません。通常、入出金手数料はFX業者さんが負担しているので、煩雑な入出金を嫌がるのは、どこの業者さんでも同じだからです。

 

これらの両建て運用法を頻繁に入出金しないといけないような形でやる方が増えるとこの辺の規制が厳しくなるかもしれません。

 

ちなみに、私はFX業者さんからの入出金は多くても月1回程度にするようにしています。これは、厳しい規定がない業者でも同じです。


ほどほどでいいじゃないか。

私自身は、この両建て運用法はほどほどの利益で良いと思っています。

 

この運用法で使う資金は、「将来使う可能性があり絶対に減らしたくない資金」ですので、安全性第一です。遊ばせておくよりは、この運用の基本形でやっておいたほうがよいと思っています。

 

安全第一で無理のない運用をしていけば、大きな損をすることはまずないで、基本形の範囲内での運用を心がけていただくことを希望します。

FXの始め方スワップポイント編 目次

2014/08/23


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