FXトレーダ 冷めた目の習性
FXでも株式でも、トレーダー歴が長くなると自然と身についてくるものがあります。それは、「他人の熱狂を覚めた目でみてしまう習性」です。行き過ぎると、ノリが悪いとも言われて嫌われてしまう元にもなるので注意が必要なのですが、勝ち続けるためには必要な要素です。
最近、その重要性について感じたことがあったので記事にさせていただきます。
過熱気味の金融商品との付き合い方
最近、ソーシャルレンティングを始めました。長く眠ったままのFX運用資金などを運用するのに良さ雄なので始めてみたのです。
私は、もともと前年度の運用利益を1年くらい運用もせずに寝かせておくようにしています。ソーシャルレンティングは、運用期間1年くらいのものが多いため、運用先として調度良いという理由もありました。
始めてみてビックリしました。
凄い人気があるんです。
年利9%を超えるような高利回りの投資先などは、募集開始して10分くらいで埋まることもあります。
先日私が申し込んだ案件は、5%くらいだったのですが5000万円くらいの枠が1日もかからずに満額埋まってしまいました。
ちなみに、私が申し込んだのは1万円です。1万円から始められるというので私は1万円だったのですが、数十万円・数百万円単位で投資している人も珍しくはありません。しかも、申込み手続きしているうちにどんどん申込みが埋まっていくので間に合わなかもしれないと思ってしまうほどの勢いがありました。もしかすると、この案件で1万円で申し込んだのは私だけかもしれません。
ソーシャルレンティングは、元本保証もありませんし種々のリスクもあります。今までの日本人の感覚からいけばこういう金融商品は定着するのも疑わしい感じさえします。
でも、現実はそうではありませんでした。この案件に限らず、ソーシャルレンティング業者への資金流入は凄い勢いで増加しているようです。
正直、少々過熱気味という気もします。
多分、これまで貸し倒れなどで元本が損失をこうむるケースが起きていないというのが過熱気味の理由かもしれません。
いずれ貸し倒れが発生するであろうことは、誰もがわかっています。それでも、「まだ大丈夫」的な感覚で新規案件での人気が盛り上がっている側面があるようです。
いつものことなのですが、こういう状況をみていると私の気持ちは段々と冷めてくるのであります。
株でもFXでも同じです。盛り上がりすぎると警戒感の方が強くなってくる傾向があります。今まで何度もこういう経験をしたからでしょうね。
株式投資をやらないのはバカだと言われた時代がありました。誰もが小銭があれば株式投資をしていた時代です。今振り返れば、この時期が日本株の大天井でした。
FXが始まったばかりの時期です。当時は高金利の国も多くスワップ投資全盛時代でした。英ポンド円などが高スワップポイント代表通貨なんて時でもありました。
私も踊っていた一人ですが、いずれも致命傷はおわずに生き延びています。1980年代のときはお金がなかっただけなのですが、2008年までのFXで致命傷を負わずに済んだのは、過熱気味なものを少し距離を置いてみる冷めた目ができてきたからかもしれません。
ソーシャルレンティングは、まだ上記のような大ブームではありません。
それでも、一つ決めたことがあります。
当面は、1万円〜5万円くらいのソーシャルレンティング業者の最低単位で投資をしていくことにしました。
取りあえず100万円くらいを投資する予定なのですが、1〜5万円で分散投資しておけば万が一の時でも損をする金額は少額で済みます。
ソーシャルレンティングの正常な状態は、時折貸し倒れが起きるものだと思っています。そういう正常な状態になってから、資金増額して本腰を入れていくという方針です。
ソーシャルレンティング自体は、社会にとって必要な制度だと感じています。世の中には返済能力があるのに銀行からお金を借りれない人が沢山います。
私もその一人で、1500万円の預金があって「担保にしてもいいですよ」と申し出たにもかかわらず1500万円を貸してはもらえませんでした。
トレーダーは、信用力ゼロですからね(悲)。いや、信用力マイナスかもしれません。
銀行さんからは、「そういう貸出ルールではない」という四角四面の回答で終わりです。
こういう私のようなタイプでも、ソーシャルレンティングでは借入を受けられる可能性がでてきます。世の中のニーズを考えれば、今後伸びていく可能性の高い業界だと思っています。今のうちに制度に慣れておき、良い案件の見分け方も身に着けておくつもりでやっています。
そろそろ本業であるFX運用も出動時期がくるかもしれません。しっかりと場帖・グラフ記入をしていきます。