異業者両建て2014年のチャンスがそろそろきたか
FX業者間のスワップポイント差を利益に変えていく運用法が、スワップポイントサヤ取りです。同通貨ペアの両建てポジションをつくるため、為替変動リスクはほぼゼロとなる超ローリスク運用法としても知られています。
スワップポイントサヤ取りは、ネット上で異業者両建て取引とかスワップただ取りと呼ばれている運用法とほぼ同じものです。
ただ、各ブログで資金管理方法など細かい部分がかなり違いますのでその辺は運用上十分に留意ください。昨年までの状況は以下にてまとめてあります。
利益は少なくてもよいから確実性高く少しでも増やしていきたいというニーズに合う運用法です。
業者間スワップポイント差拡大中
2014年3月11日現在、ここのところ業者間スワップポイント差が拡大傾向にあります。
そろそろスワップポイントサヤ取りの仕掛け検討時期になってきました。この運用法、利益はショボイです。でも、元金を減らす可能性はほとんどない状態で出している利益と考えてみるとなかなかの魅力があります。ちょっと特殊な運用ですがポイントを押さえれば誰にでもできるというのも良いところです。
両建てを利用して為替変動リスクはほぼゼロに押さえ込んでいるので、当然利益率も低くなります。
このスワップポイントサヤ取りをうまくやっていくにはいくつかポイントがあります。その一つが「仕掛け時」です。この運用法では、ポジションを作るタイミングが重要です。ポジションを作るタイミングとはズバリこれです。
「業者間スワップポイント差が開いた時」
FX業者間のスワップポイント差が開いている時期は、日々受取る利益額も大きくなります。当然利益率も高くなるのですが、この運用法のリスクでもあるスプレッド分を利益で埋める日数も少なくて済みます。
参考:スプレッドリスク
この記事はスプレッドリスクがもっとも高い南アフリカランド円のものです。豪ドル円やNZドル円はここまでの日数はかからないのですが、それでも2週間くらいはみておかねばなりません。現状、仕掛け検討対象となりそうなのが3通貨ペアあります。
- 豪ドル円
- NZドル円
- 南アフリカランド円
今回の連載では、この3通貨ペアの状況と注意点などをそれぞれ簡単にまとめていきます。その前にスワップポイントサヤ取りを海外FX業者を使ってやりたいという方もいるようですので、注意点を書かせていただきます。
海外FX業者利用時の注意
暫く前に「スワップポイントサヤ取りを海外FX業者を使ってやってみたい」というメールを頂きました。
日本のFX業者だけでなく、海外FX業者と組み合わせてこの運用をやればさらに高い利回りが期待できる可能性は充分にあります。でも、私はこのスワップポイントサヤ取りで海外FX業者を使うのにはちょっと同意できません。
その一番大きな理由は「税金」です。国内FX業者と海外FX業者では税金の区分が違います。
- 国内FX業者:申告分離20%の雑所得
- 海外FX業者:総合課税の雑所得
スワップポイントサヤ取りは、両建ての宿命上片方が大きく利益となり、片方が大きく損失となります。その両口座を合計して利益にしていくやり方です。税金の区分が違うと、合算が出来なくなります。そして利益全額に対してだけ税金がかかることになります。例えばこうです。
国内FX業者利益 | 300万円 |
---|---|
海外FX業者損失 | 250万円 |
差引利益 | 50万円 |
この場合、両方国内FX業者であれば利益額50万円に対して20.315%の約10.1575万円の税金で済みます。でも、この海外FX業者を使う場合だと合算が認められないので300万円に対して20.315%の税金となり、60.945万円の税金を払うことになり、利益額の50万円は税金で吹き飛び結局損失となります。
ただ、海外FX業者の総合課税については、税務署さんによっては申告分離として提出したけどなにも言われていないという話を聞いたこともあります。
ここで注意して頂きたいのは税務署で書類を受取ったからといって認めてもらったわけではないということです。そして今年指摘されなくても将来、過去に遡って指摘されることも留意しておかねばなりません。
ちなみに、私が税務署に問い合わせたときは海外FXは総合課税という返事を頂いております。
海外FX業者同士の同じ総合課税の雑所得なので税金合算はできます。ただ、この場合は資金移動の日数と手数料という別の問題点がでてきます。海外FX業者を使われる方はこの辺の問題点を解決してから始めるようにされてください。
無理はしないで下さいね。
次回豪ドル円から始めます。
スワップポイントサヤ取り 2014 目次
連載スワップポイントサヤ取り2014の目次です。