FX積立と一発勝負の差
FX積立で行っている豪ドル円は、2016年9月現在下げ相場が続いています。積立口座も含み損を抱えている状況です。今の状況を活用して、一発勝負とFX積立の比較をしてみました。積立を続けていくうえではこういう時期もあるのだという参考例にもなるかもしれません。
FX積立運用の効果
FX積立をやったことで含み損がどう変わるのか教えて下さい。
FX積立のメリットの一つが分散投資による買い平均値効果があります。これによって、下げ相場でも含み損は少な目となります。
2016年9月の時点は、豪ドル円が105円台まで上昇した後の下げ期にあたり、77円と高値から28円下げています。FX積立では、105円の時も買いポジションを作りながらずっと続けてきています。
この現実の環境を使い、豪ドル円100円で1発で買った場合と積立で買い続けた場合の比較をしてみます。FX積立口座2016年9月の運用状況は「積立総額約400万円」「買いポジション総数 約9万通貨」ですので、それに合わせて比較してみます。
豪ドル円105円の時は勝負できなくても、ちょっと下げた100円くらいになると勝負の虫がうずき始めるものです。
積立をせずに一括買いということであれば、この100円近辺で勝負していたというのはそれほど不自然な設定ではないと思われます。
では、9万通貨買ったとすると現在の含み損益はどうなっていたでしょう。
- 運用資金 400万円
- ポジション数 9万通貨
- 豪ドル円買い値 100円
- 豪ドル円現在値 77円
含み損益:(77円ー100円)×9万通貨=ー207万円
運用資金400万円に対して含み損207万円という状況です。強制ロスカットになるまではあと20円くらいの余力はあるものの、心中は穏やかではないかもしれません。
これを積立で買い続けた私の口座は以下のようになっています。
- 運用資金 約400万円
- ポジション数 約9万通貨
- 豪ドル円買い値 88.3024円
- 豪ドル円現在値 77円
含み損益:(77円ー88.3024円)×9万通貨=約ー101万円
含み損は約100万円と一括で買った時の半分程度で済んでいます。
豪ドル円は、2013年の4月105円を高値にしてゆるりゆるりと下げています。その中でゆるりゆるりと買い続けたのが、私のFX積立口座です。
下げ相場では、買い平均値を下げていく効果を享受していくのが、FX積立の強味です。
それでも、含み損は抱えます。とくに、今回のように約30円規模となる下げでは、それなりの含み損にはなります。それでも、堅実にやっていれば大きな痛手となることはありません。
例えば、400万円の運用資金でー100万円の含み損であれば、これから更に相場が下落した場合でも、強制ロスカットとなるのは豪ドル円があと30円以上下げたあととなります。つまり、豪ドル円が40円台突入してから危険水域に入る感じです。
尚、現在スワップポイント累積分も30万円くらいあります。これも考慮すると強制ロスカットされるまでの余力は40円台前半まで下がります。
ここまで豪ドル円が大きく下がるのは、ちょこちょことあるわけでもありません。最近の値動きでいくと「リーマンショック時以来の下げ相場」という下げ具合です。リー万・ショック以前と比較しても、豪ドル円が30円規模で下げるのは5年に1回程度です。
いうまでもないことですが、下げ続ける相場はなく上げ続ける相場もありません。いずれ、豪ドル円も反転してくる時期が到来します。そういった視点では、今の大きな下げ期はしっかりと勝負をしていく時期でもあります。
私自身は、これからもFX積立を続けながら、しっかりと買い平均値を下げておくつもりです。