トライオート 2019年運用の概要
2019年以降起こりそうな大変動に備えて、トライオートFXの設定変更をしています。「重攻波状タイプ」と名付けたその内容についてご紹介します。
2018年のままでは2019年は危ういかもしれない
ちょっと早いかもしれませんが、トライオートFX設定を11月末より2019年仕様に変更しています。
設定名は「重攻波状タイプ」と名付けています。
不調期に買いポジションを少な目に抑えておいて、好調期にには複数の設定が重なり合う波のように次から次へと利益を生み出していくという意味合いで付けた名前です。
質問を頂くこともあるので、この内容について詳しく書かせて頂くことにした次第です。
この設定変更の背景にあるのは、今後の大変動相場への危機意識です。
多くの方がずっと感じてはいたことですが、2018年の値動きはかなり特殊なものでした。
この特殊さは、トラリピ口座保有者限定で提供されている「吉田恒のマーケットウォッチ」でうまくまとめられています。
この記事を読んで、「ああ、やっぱりだ。ならば、来年以降の対策を急がねばならない」と強く感じました。
2018年度、米ドル円の1年間の値幅が10円未満で終わりそうだというのは、ほほ確定しつつあります。12がウ24日現在の米ドル円値が111円前後です。
年間値動きが10円超となるためには、ここから3円以上円安になるか、逆に7円規模の円高になる必要があります。
3円以上の円安は充分にありうるものの、今の流れは円高気味ですので、あと5営業日で相場が反転するかどうかは微妙なところです。
そして、これに補足させて頂くと、年間の値動きが10円以内だったのは過去40年くらい遡ってみても2015年だけなのです。
これだけ値動きが少ないと、ここのところはリピート系自動売買利用者は大損の心配少なく安心して運用できたのではないかと思われます。
値幅の小さな設定ほど大きな利益を得られる環境だったので、そういう形に設定変更された方もいらつしゃると思います。
ただ、2019年もこのままいくとは考えない方が良いです。
幸運なことに、過去の米ドル円変動をみてみると、2018年のような小動きの翌年が必ず大きく動くという訳ではありません。
来年に入って値動きが一気に変わるというものでもないものの、2018年以上の変動になるということだけはほぼ確実です。
なので、投資家は「急ぐ必要はないが、着実に対応した方が良い」という具合で、しっかりと考えて対応していけば良い状況です。
こんな背景に対応するため、トライオートFX設定変更をしています。
設定変更の概要
具体的には、大きな変動に備えて「設定を小分け」にしています。
これまでの設定は、1本設定でやっていました。でも、このままだと、大きな下げ期には買いポジションと含み損が一気に増えるリスクがあります。
今回の設定変更は、そのリスクに対応したものになっています。
- 大きな下げ期の含み損を抑制できる。
- 下げ状況をみながら追加設定をしていく。
- 上げ期には2〜3の設定を走らせることもできる。
これまで1本設定でポジション数40くらいにしてあったのを、1本あたりポジション数10くらに減らしています。
こういう設定を1本として4本くらいに分けていきます。
合計ポジション数40というのは一緒でも、設定2本目以降の稼働タイミングは様子をみながらやっていきます。
こうして小分けにしておくことで、大きな下げ期に無理に買いポジションを増やさずに「様子を見る」という選択肢ができます。これで含み損増加を抑制できる見込みです。
一方、相場転換して上げ期到来となれば、収益機会の到来です。設定はいずれも上げ相場をどこまでも追いかけていく「追尾タイプ」です。
数本の追尾タイプ設定を動かしたままにしておくことで、上げ期には複数の設定で上げ相場を追いかけることができます。
この状況が、「好調期にには複数の設定が重なり合う波のように次から次へと利益を生み出していく」という重攻波状タイプの本領発揮のときです。
まとめれば、こうなります。
- 下げ期には含み損を大きくしないようにして耐えきる
- 上げ期には利益を大きくできる可能性も作れる
上げ期に利益を大きくできるイメージが沸かないと思いますので、もう少し説明させていただきます。
重攻波状タイプ イメージ
相場変動の流れで説明するとわかりやすいかもしれません。
- 米ドル円買い
- 下げ相場は買い下がっていく
- 上げ相場は買い上がる。所謂「追尾タイプ」
- 1本の最大ポジション数:10
- 1ポジション売買数量:4千通貨
- 買い下がり幅:30銭
- 損きり設定なし
私のルール上は、こういう設定を最大4本くらいまで設定できます。
稼働開始すると、現在値よりも3円下まで10本の買いポジションが発生します。それ以降の下げには、「追加設定して買い続ける」又は「様子をみる」かを判断しながら対応していきます。
仮に、米ドル円112円から売買を開始したと想定します。
1本目の「米ドル円買い設定」で買い下がり。上げたり下げたりの往来があればそこで利益を得ます。
更に下げたら2本目の設定追加を検討します。便宜上、ここでは「すぐに追加設定」したとして話を勧めます。
- 1本目の「米ドル円買い設定」:そのまま
2本目の「米ドル円買い設定」で買い下がり。往来があればこの設定で利益を得ます。
ここでも、106円よりも更に下げたら3本目の設定追加を検討します。便宜上、ここでは「すぐに追加設定」したとして話を勧めます。
- 1本目の「米ドル円買い設定」:そのまま
- 2本目の「米ドル円買い設定」:そのまま
3本目の「米ドル円買い設定」で買い下がり。往来があればこの設定で利益を得ます。
ここで米ドル円上げ転換したとします。
- 1本目の「米ドル円買い設定」:そのまま
- 2本目の「米ドル円買い設定」:そのまま
3本目の「米ドル円買い設定」で買い上がり。往来があればこの設定で利益を得ます。
- 1本目の「米ドル円買い設定」:そのまま
2本目と3本目の2つの設定で上げ相場を追いかけます。
このため、30銭の値動きで4千通貨×2=8千通貨で利益を得られるため、1本設定のみのときに比べて利益額が2倍になります。
1本目と2本目と3本目の3つの設定で上げ相場を追いかけます。
30銭の値動きで4千通貨×3=1.2通貨で利益を得られるため、1本設定のみのときに比べて利益額が3倍になります。
以上が大まかな流れです。
まとめ
こんな具合で、うまくいけば上げ相場期には数本の設定を同時に動かして利益を増やしていける予定です。
好調時に設定を2本・3本と「重ねて攻めていく」という意味で「重攻波状タイプ」と名付けました。
ただ、同時に数本動かせばリスクも高まります。
上げ途中で大きな下げ相場に転換すれば、窮地に陥ることも有り得るので、状況をみながらリスク調整をして運用をしていかねばなりません。
例えば、3本重なる時は1本は「利益確定」のみにして買い直しはせずに停止してしまうといった形です。
こうすれば、上値を追いかける設定は2本だけにできます。
トライオートFXであれば、この辺の調整が自由にできます。
トライオートFXならではの特徴を活用
この重攻設定をもっとも効率的に出来るのがトライオートFXです。
- 追尾タイプの設定ができる。
- 設定の一部停止・再稼働・設定変更などが自由にできる。
追尾タイプは、ループイフダンなどでも可能です。でも、一度設定したものを「停止⇒再稼働」とか「停止⇒一部再稼働」といった細かい変更が出来るのはトライオートFXだけです。
「重攻」は、これらの特徴を備えたトライオートFXならではのものです。
現在の米ドル円は、残念ながら下げ傾向であり重攻の良さはまだお見せできません。おそらく、2019年に入ればこの面白さをお伝えできると思います。