メキシコペソ円(MXNJPY)はスワップ投資の救世主になれるか?
メキシコペソの注目度が急上昇中です。メキシコペソ円(MXNJPY)スワップポイント比較 2017年でもまとめていますが、2017年10月26日現在取り扱いのあるFX業者はそれほどありません。でも、10月30日からはくりっく365がメキシコペソ円取扱いを開始します。
南アフリカランド円・トルコリラ円のときもそうだったのですが、くりっく365などが参入してくれると競争が激しくなり、スプレッド・スワップポイントなどの取引条件が大幅に上昇する傾向にあります。
メキシコペソ円(MXNJPY)の政策金利は7%と、トルコリラ円・南アフリカランド円と肩を並べる水準です。
でも、メキシコってよくわからないって方も多いはずです。
そこで、新興国通貨ペア仲間の南アフリカランド円・トルコリラ円と格付けと政策金利の比較をしてみましたので、お読みくださいませ。
メキシコペソ・南アフリカランド・トルコリラFX格付け・政策金利比較
外為どっとコムさんで提供されている政策金利グラフです。南アフリカランド円・トルコリラ円・メキシコペソ円の3通貨の政策金利推移グラフです。
数字が読みにくいかもしれませんので、2017年9月時点の政策金利を抜き出すと以下のようになっています。
- トルコ 8.0%
- メキシコ 7.0%
- 南アフリカランド 6.5%
政策金利的には、3国ともに同じくらいの水準です。
新興国仲間でもあるため、政策金利からは国の安定度も同じようなものかと思ってしまうかもしれません。でも、格付けで比較するとその認識は変わるかもしれません。
格付け比較
国の格付けも表にまとめてみたのでご覧ください。「ムーディーズ」「S&P」「フィッチ」3社を使用しています。
国名 |
ムーディーズ |
S&P |
フィッチ |
---|---|---|---|
豪国 |
Aaa |
AAA |
AAA |
米国 |
Aaa |
AA+ |
AAA |
日本 |
A1 |
A+ |
A |
メキシコ |
A3 |
BBB+ |
BBB+ |
南アフリカ |
Baa3 |
BB+ |
BB+ |
トルコ |
Ba1 |
BB |
BB+ |
世界順位は、日本24位・メキシコ32位・南アフリカ42位・トルコ43位です。日本・米国などの先進国には及ばないものの、南アフリカ・トルコよりは一段上の格付けであるといえます。
ちなみに、メキシコ32位から南アフリカ42位の間にはスペイン・イタリアなどが入っています。
メキシコは、米国経済に大きく依存しているためトランプ大統領の政策次第では大きく揺らぐリスクを抱えています。
ただ、米国企業の戦略にとってもメキシコは非常に重要な場所です。高賃金の米国では競争力が保てない製品を陸続きの低賃金で豊富な労働力を持つメキシコで生産しているからです。
メキシコなしでは米国大企業の国際競争力は保てないという現実もあります。北米自由貿易協定を大幅に見直せば、米国は自分で自分の首を絞めてしまうことにもなりかねません。
このため、トランプ政権下で北米自由貿易協定に修正が入るとしても大きなものにはならないだろうと見られています。
メキシコペソ 値動き比較
だからといって、メキシコペソ円の通貨変動が安定していると安心はできません。新興国通貨特有の大きな値動きはメキシコペソ円でも健在です。
2012年から2014年までは5.5円水準から8.5円水準まで1.5倍以上の上昇をしています。
その後長期下落トレンソに入り、2016年末、トランプ大統領の過激発言により4円台まで落ちました。
2017年10月現在は6円前後まで上昇してきているという状況です。
かなり激しい値動きです。
でも、ここにも南アフリカランド・トルコリラとメキシコペソの違いがみられます。
ここ5年の値動きでみると、南アフリカランド円・トルコリラ円は徐々に下値を切り下げて下がっていく右肩下がり傾向であるのに対して、メキシコペソ円は大き目の往来相場に近い値動きをしています。
この傾向が続くのであれば、政策金利7%というメキシコ・ペソ円はスワップ投資に向く通貨とみることもできます。
FX各口座で最低取引単位が違います。来週以降、参入予定のくりっく365は最低取引単位が10万通貨です。既に取り扱いのある外為どっとコムは1000通貨・マネーパートナーズFXは1万通貨からとなっています。
スプレッドは現状横並びですが、来週以降動きが出てくるかもしれません。
今後も、メキシコペソ円(MXNJPY)スワップポイント比較 2017年などで各FX口座の状況を追いかけていく予定です。