FXで勝ち続けるための心得
一流勝負師たちが勝負の世界でだせる最高成績は、意外なものです。FXで勝率100%しようと思っている方はご一読ください。
今回の記事は、FXを長くづけていくために何が大切なのかという視点で感じていることをまとめてみました。
勝負の世界の尺度とFXの勝ち方
将棋の世界では、どんなに勝ち続けた人でも最後には二勝一敗ペースを切る。プロ野球も同じで、優勝するといってもだいたいは二勝一敗でペースだろう。逆に、どんなに負けていても、最終的には一勝二敗のペースを上回る。つまり、三局戦って二勝一敗か一勝二敗のペースでしかない。こうした枠の中に、千勝したりタイトルを獲ったり、いろんな成績の棋士がいるわけである。〜米長棋士
勝負事の世界での勝利には、いろんな要因がからみます。
好調な時期には全勝かと思うくらい勝ち続けるのですが、そのまま最後まではいけません。
例として出されている野球でも、途中で8連勝・13連勝などと派手に勝っている時期もあるのですが、なぜか最後にはほどほどの勝率に落ち着いているものです。
八百長をしているわけでもないのに、こういう状況となるというのはちょっと不思議な気もします。
同じ勝負事であるFXの世界でも似たようなところがあります。
相場の世界で利益を出し続けているといっても、抜群の勝率で成績を維持しているという話は聞いたことがありません。
逆に、運悪く大きな損失となった方でも勝率が極端に悪かったという話も聞いたことがありません。
統計はとっていないものの、「大きく損失となった方」も「利益を出し続けている方」でも、勝率自体は大きな差がない気がするのです。
実は、大負けして退場に追い込まれるパターンはほぼ決まっています。
例えば、こんな流れです。
- 調子の良い時期が続く。
- その後、調子が崩れだしても「こんなはずはない」とスタイルを変えずに攻め続ける。
- 含み損が大きくなりだす、又は売買がチグハグになりだす。
- やられた分を取り返すために、売買数量を増やす。
- それでも、調子は戻らずに損失が膨らむ。
- 更に売買数量を増やす、あるいは資金を追加して勝負をかける。
- この流れを何度か繰り返す。
ちょっとした歯車の狂いで、気持ちが熱くなってしまい、全体のバランスが崩れだすという流れです。
この流れ、ほとんどの方が頭では理解しています。
予めわかっているのだから止められそうなものなのですが、現実にその流れに入り込むと難しいものであることは、多くの投資家が体験しています。
例え、この流れにはまったとしても勝率が急激に悪化はしません。1回の損失の金額は大きくなるものの、それまでの好調分と合わせれば勝率自体は50%以上かもしれません。極端な事を書けば、この流れに入ったときに「マズイ、一旦退却」と損きりを実行できるようになれば、それだけで相場運用で退場するリスクは大幅に軽減されます。
無論、大損の可能性は軽減されても利益がでるわけではありません。
「利益を出し続ける投資家」になるためには、運用技術を磨き続ける必要があります。
運用技術を磨き続けていても「運」「不運」は必ずあります。
FXの世界で利益を出し続けていこうというつもりであれば、幸運のときだけでなく「不運」のときにどうすべきかはいつでも意識のどこかに置いておかねばなりません。
人の運・不運は最期になってみなければわからないものでもあります。
FXでも将棋でも、1回1回の勝負は全力をあげて勝ちに行きます。でも、FX取引に参加している投資家全員が全力で勝負を繰り広げているので1回1回の勝負で必ず勝てるものではありません。
勝利に執着することは大切ですが、こだわりがすぎて沈む船に乗り続けてはいけません。
将棋棋士が途中で負けを認め「まいりました」というのと同様、FXでも負けを認めるときは「損きり」で終了させねばなりません。
私たちのような中長期で勝負する投資家は、「百戦百勝」ではなく、将棋棋士同様に「最終成績2勝1敗であれば優秀」という気持ちでやっていくと調度良いのではないかという気がします。
私の運用も、キワドイところに入ってきています。ここで書いた文章を実践できるよう、いつものペースで売買を続けていきます。