FXトレーダー 心の置き所
FXトレーダーとして技術を高めていくには「心の置き所」も大切です。進むべき道を認識して安定した売買判断をしていくために大切なことをまとめました。
心の置き所「虚心・集中・静止」 相場道
政治の要点は道を認識するにある。ひとは何によって道を認識するか。心によって認識する。心は何によって道を認識するか。「虚心・集中・静止」によって認識する。〜荀子
荀子は、数千年前の思想家です。政治家の心の置き所として大切なことを「虚心・集中・静止」の3項目にまとめたのがこの部分です。この3点をかみ砕くと以下のような意味になります。
- 虚心:人間は過去の記憶にとらわれやすい。心を虚にすることで過去のしがらみを断ち良い判断へと繋がる。
- 集中:事物を見分けるためには、いくつかの事物をみながらも一点に集中していく必要がある。
- 静止:人間は眠れば夢を見、ぼんやりしていれば幻想に走る。夢や幻想のために心を乱されないことを静止という。
これでも、ちょっとわかりにくいかもしれません(笑)。
なぜ、この言葉を取り上げたかが重要です。
この3点はFXで売買判断をする理想的な境地とも通じるものです。
私の売買判断は、毎日記入している場帖にて行います。日々1分の作業ではありますが、それだけで生活できる利益を稼いできました。もう20年以上、場帖での売買判断を毎日行ってきたのです。
その売買判断のときの留意事項が、この「虚心・集中・静止」と大いに重なるものがあります。
- 虚心:過去の値動きにとらわれ過ぎず、ありのままに相場を見ること。
- 集中:場帖の値を受け止めること一点に集中する。
- 静止:売買判断をしているときの頭の中は、静かで雑念はなく心を乱さないことが肝要
毎日のように場帖を書いていても、外部要因で大きな出来事があると正常な判断は出来なくなります。最近経験したのは、「母の死」です。
当時の私は、心の支えでもあった母がガンであっけなく最後を迎えたことを受け入れられず、場帖を記入していても心は乱れたままでした。
「これでは、まともな売買判断は出来ない」
そう感じたので、数週間は売買禁止としています。
でも、こういう明らかに尋常でない精神状態というときはまだ良いのです。自分でも異常がわかるので対応のしようがあります。厄介なのは、自分ではわからいないけど異常となっているような時です。
そういう時も、出来るだけ自分で認識できるようになれれば理想なのですが、現実はそうもいきません。「虚心・集中・静止」を維持していくというのは、書くのは簡単でも、出来るようになるまではそれ相応の時間がかかる部分でもあります。
でも、心配はいりません。
それでも、日々1分の作業をしながら「虚心・集中・静止」を意識していくことで安定した売買判断は出来るようになるからです。そのためにも、サボらずコツコツと続けていくことが重要です。少しづつですが、心を安定させていけるようになります。
自分で、それが認識できるようになってきたことがわかるというのは「トレーダーとして一歩成長した証」でもあります。
頑張っていきましょう。