FXの売買判断 達人でも絶対に狂う
今回書くことは、案外気づいていないことかもしれません。FXの失敗を振り返ったときに「あそこであの売買さえしなかったらよかったのに」という言葉がでたとしたかなりの確率で今回をことはお役に立てるかもしれません。
だって、売買判断が狂うことは必ずあるからです。どんな相場の達人でもいつかは大きく狂うんです。とことんのところまで行ってしまわないためには、売買判断が必ず狂う原因を把握して、どうすれば良いのかを理解しておくのが最良です。
FXの売買判断 いつかは絶対に狂ってしまう原因
- 暗闇を歩いていると、横たわった岩がまるで虎が身構えたように見えるし、立木がまるで人間が立ちはだかったように見える。暗闇が眼を狂わせているからだ。
- 酒に酔うと、広い川を渡っても一またぎの溝をこえたぐらいにしか感じないし、城門を過ぎても頭すれずれの小門をくぐったくらいにしか感じない。酒が心をかきみだしているからだ。
- 水が波立てば水に映った景色はゆれる。だからといって水面をみて景色を云々するものはいない。水がこわれたために景色がこわれたものだと、わかっているからだ。
- 以上、荀子より
2000年以上前の中国のたとえ話なので、そのまま聞けないものもありますね(笑)。でも、意味合いはわかっていただけるのではないかと思います。
結論から書けば、判断を狂わせているのは己自身の心だということです。心を鍛えるというのは出来るようでなかなかできないものです。しかも、完璧な判断力など持ちようもありません。
これは、FXに限らず株でも商品先物でも同じことです。
FXに取り組む投資家心理とは不安なものです。だから「絶対もうかる」とか「このシグナル通りで大儲け」なんて甘い言葉についていってしまいたくなります。
「これって胡散臭いよな」という気持ちが心のどこかにあるのですが、それでも何かを信じて利益を出したいという気持ちの方が勝ってしまいます。
独学でチャートの勉強している場合でも状況は似ています。誰もが一回や二回は「ついに大儲けできる方法を見つけた」と信じたくなるようなチャートや運用法を見つけたり作り出したりした経験をお持ちのはずです。
私もそうでした。そして、それは幻想でした。
そんなことを続けていたら、当然のことながら自分の売買判断の基本形はなかなか定まりません。
売買判断の基本形が定まらないままに、判断自体が狂いだすと止まらないんです。
言い換えると、狂いだしても自分で気づかないから止められないということです。だから、「こんなはずではなかった」と深みにはまっていく。そして、そのままある程度のところまで行ってしまうこともあります。
私も過去に死にたくなる思いもしました。
やっとなんです。
やっと、売買判断が狂っても相場の世界に生き残っていられるようになったんです。
自分の判断基準の基本形を定めたから、狂っても敗戦処理ができるようになってきました。
場帖・グラフ描いていても狂う時は狂います。しかし、狂いだしたことがわかるから自分で止められる。たまに、かなりギリギリのところまで追いつめられることもあるかもしれません。でも、最後の最後までいく可能性は薄くなります。
ブログで知り合ったかなり慎重な方達の中にも、寂しいことに数年すると少しづつ消えていってしまいます。その多くの方が、判断基準の基本形が定まらないままにFXを続けていた方々でした。私達は、諸先輩の無念さから多くを学び成功に活かしていかねばなりません。
日々1分の作業を積み上げ一緒に成功の道を歩んでいきましょうね。