ガソリンー原油のサヤ大幅縮小中 ここから狙う仕掛けについて【2020年4月】
ガソリンー原油のサヤが急縮小中です。
原油が大きく下げていることが話題になっていますが、実はもっと下げている銘柄があるんです。
それは「ガソリン」です。
もともと原油の暴落は、ガソリン需要の落ち込みが原因だと言われています。
ガソリン使用量が大幅に減ったために、ガソリンを精製するための原油が不要となったという流れです。
この局面の見方と、これからの仕掛けをどうするかなどについてまとめました。
まずは、場帳状況からご覧ください。
ガソリンー原油 サヤ状況
月日 |
原油9月限 |
ガソリン10月限 |
価格差(サヤ) |
---|---|---|---|
4月17日 |
25200 |
34980 |
9780 |
4月20日 |
24090 |
34140 |
10050 |
4月21日 |
23430 |
33050 |
9620 |
4月22日 |
16240 |
25200 |
8960 |
4月23日 |
21330 |
28950 |
7620 |
*サヤは、「ガソリンー原油=サヤ」で計算した数値です。
今週の月曜日くらいまでガソリンー原油のサヤは、10000前後で往来していました。
いつもであれば、このまま拡大開始となるところなのですが、なかなか拡大しないという動きをしていたのです。
「おかしいなぁ」と思っていたところ、今週火曜日からの急縮小が始まったのです。
ニュースでも大きく取り上げられたのですが、原油先物がマイナスレートになるほどの暴落を示しています。
マイナスレートになったのは、期限の近い受渡分ですので、私が記入している9月限原油はそこまでの下げにはなっていません。
下げていないといっても、9月限原油も先週から10000近く下げているので暴落といってよい下げです。
そして原油以上に大きく下げたのがガソリンです。
原油が10000くらい下げた時に、ガソリンは11000くらいの更に大きく下げているのです。
これにより、サヤが急縮小したという流れになっています。
現在の7620というサヤが、どれくらいの水準なのかは過去のグラフをみて頂く方がわかりやすいです。
過去20年のサヤ変動グラフ
ガソリンー原油のサヤ変動の月足グラフです。
これを見て頂くと、ここのところずっとサヤが10000くらいまで下がると反発するという変動をしていることが確認できるかと思います。
ガソリンー原油のサヤが7000台となった時期を遡っていくと2010年の5月頃になります。
このサヤ水準、実に10年ぶりなんです。
ここぞとばかりに仕掛けてもよいのですが、過去にはさらに4970まで縮小した時期もあります。
現実の仕掛けは、それらも含めて検討していくことになります。
ガソリンー原油のサヤ取りは、1枚売りー1枚買いの仕掛けで1000の値幅がとれれば利益額は50000円となります。
ここまでの急縮小のあとの反発は5000〜8000くらいの規模になる可能性もあるので、大きく取れるチャンスでもあります。
大切に仕掛けていきたいものですね。
仕掛けはどうするのか?
ここから大きく狙うのであれば、「サヤ拡大狙いの仕掛け」になります。
「サヤが拡大しそうだ」という判断ができるときに仕掛けていきます。
仕掛ける内容は「原油売りーガソリン買い」です。
え?
安くなった原油売るの?
そう思われる方もいるかもしれません。
そうなんです。
原油を売るんです。
でも、これは「原油が安くなるから」売るわけではないんです。
「ガソリンー原油のサヤが拡大すると思っている」から売るんです。
この仕掛けで利益が出るパターンは3つあります。
- 原油下落ーガソリンちょっと下落
- 原油下落ーガソリン上昇
- 原油上昇ーガソリンもっと上昇
いずれのパターンになるかはわかりません。
私も時期をみながら、新規の仕掛けを検討したいと思っています。