豪ドル円見通し 2017年2月
トランプ大統領の発言に注視しながら、豪ドル円手書きグラフを描き続けています。グラフ状況と今の懸念ポイントについてまとめました。
保護主義政策と豪ドル円
豪ドル円は、下げそうで下げない動きが続いています。直近の天井をつけてからそろそろ2か月が経過しようとしています。時期的にも、そろそろ仕掛けても良さそうな状況になるかもしれません。
私は、まだ仕掛けません。自分の得意とする流れになるのを待ちます。
トランプ大統領の保護主義政策が各国にどれくらいの影響を及ぼすのかが気になります。
経済理論どおりであれば、保護主義経済は世界経済の縮小をもたらすことになります。1国1国がバラバラというよりは、ブロック経済と呼ばれる世界の国々がいくつかのグループを作る状況が生まれるだろうと推測されます。
既に、その流れは始まっています。先日米国が道路舗装などに使われる中国製資材に関税をかけることを正式決定しました、
税率は反ダンピング関税が372.81%、相殺関税が15.61〜152.5%の合計4〜500%の関税となります。単純に計算すると1000円で輸入されていたものに4〜5千円の関税をかけることになるので、輸入価格は1000円⇒5〜6千円に値上がりすることになります。
こういう政策がが連発されたら、中国の米国への輸出は大幅に減ることになります。中国も黙っていないはずなので、米国から中国への輸入や中国に進出している米国企業にも影響が及ぶ可能性もあります。
この状況は、米国にとっても良い事ばかりではありません。中国からの輸入資材に関税がかかればそれを利用する人達のコスト増となるからです。おそらく、中国製以外の代替品は2〜3倍の値段のはずです。
中国資材を輸入して加工する米国業者などは、資材値上昇を販売価格に完全に上乗せするのは難しいでしょう。そうなると、その企業の収益を圧迫することなどにより賃金を下げたりして対応せざるを得なくなります。
米国は、資材などはコストの安い国から輸入することで高付加価値を生産してきました。その輸入品が高くなることは、好景気で沸く米国経済に悪影響を与えかねません。
中国も米国も製品が売りづらくなると、お互いの経済規模の縮小も起こりやすくなります。中国や米国のような大国経済が縮小気味になれば、それらの国に頼る世界の国々も縮小気味にならざるを得ません。
日本も大きな影響を受けるでしょう。
でも、おそらく一番大きな影響を受けるのは資源輸出に頼る新興国です。世界経済が縮小気味になればいろんな物資の生産量を減らさざるを得なくなります。生産量の現象は、原油などの資源価格下落を招きます。
その原料を輸出している資源国は、輸出量減少と価格下落の2重の災難に見舞われやすくなります。
豪は微妙な位置にいます。これからの中国経済がどれくらいの成長力を保てるかがポイントになりそうです。
ただ、いかなる状況になっても慌てる必要はありません。しっかりと日々の作業を続けていけば乗り越えていけるからです。毎日1分の場帖・グラフ記入を続け、いつもの馬場井をしていけば問題はありません。
今年も、しっかりと稼いでいきましょう。