理不尽なロスカット刈りを防ぐ2つの基準
「あれ?ポジションが消えている?」
雇用統計や週明けの市場での一時的なスプレッド拡大で、入るはずもない逆指値がヒットしてポジションが決済されてしまった経験をお持ちの方は多いと思います。私も、MT4の自動売買などで何度か経験しました。所謂「ロスカット刈り」「ストップ刈り」などとも言われている現象です。
この理不尽なロスカット刈りに遭わないためには、FX口座選びが重要なポイントになります。ただ単に「原則固定スプレッドが狭い口座」では、ロスカット刈り対策にはなりません。
- スプレッド拡大時間帯の安定度
- ロスカット判定基準は「買値」「仲値」のどちら?
細かいところですが、損失を自己責任で負わねばならない投資家が抑えておくべきポイントですので、記事にまとめました。
予め断っておきますが、今回の資料はサクソバンク証券さんのものを使用しています。そのため、ここでの結論としては「サクソバンク証券 最高じゃん!」となります。
私の思惑通りそのままサクソバンク証券を使おうという結論でも良いのですが、自分で調べるという場合の基準と出来るはずですので、そういう意味で参考にできるかなと思っています。
強制ロスカットされやす口座とそうでない口座の見分け方
ここから書くポイントは、強制ロスカットされやすい口座とそうでない口座の見分け方としても使えます。
公式ページ上で確認できない部分もあるのですが、重要指標時に理不尽なレートでロスカットされたという体験談は検索するとでてくるので、個別口座については検索して確認してみてください。
雇用統計・重要指標発表時・週明け月曜日の朝方などは、どこの口座でもスプレッドはそれなりに拡大しています。
原則固定スプレッド制のFX口座の中には、約束していないこういう時間帯に一気にスプレッドを拡大する傾向があるところもあります。特にスプレッドがひどいのが、指標発表後30秒の時間帯です。
サクソバンク証券を含めた4社で比較したグラフがこちちらです。
サクソバンク証券以外の口座名は伏せてあります。でも、B・C社については「あの辺の口座かな?」と見当がつく方もいるかもしれません。
ここ以外にも、重要指標発表時にスプレッドが開いたまましばらく動かなくなるFX口座は結構あります。
サクソバンク証券は、こういう時でもちょっとの開きだけで安定したレートを提供できています。
一番安定している米ドル円でこれだけの差がでています。他の通貨ペアでは、更に大きな差になることは容易に想像できます。
この調査では、この時にリアル口座で約定力調査もしています。サクソバンク証券は、約定拒否を起こすことなく一番良い成績を出しています。
ロスカット刈りが起こり易い原因は、スプレツtド拡大だけではありません。
実は、ロスカット刈りにはロスカット判定基準が大きく絡んできます。
ロスカット判定基準は、FX口座によって違います。サクソバンク証券さんの説明では「買値基準」と「仲値基準」の2つに分けられています。
私の知る限り、ほとんどの日本のFX口座は「買値基準」です。
買値基準のロスカットイメージ
買値基準は、スプレッド拡大時にロスカット値が大きく動きます。
上図は、買いポジションを保有しているケースです。
このケース、中心レートはほとんど動いていないのに、一時的なスプレッド拡大によりポジションがロスカットされてしまいます。
仲値基準のロスカットイメージ
仲値基準の場合、スプレッド拡大時でもロスカット値はほとんど動きません。
買値の部分がロスカットレベルに到達していても仲値が動いていなければポジションは刈られずに済みます。
欧州ではこの仲値基準が標準になっています。私の知る限り、日本では買値基準が標準です。スプレッド拡大時には、この基準の差が大きく出ることになるということは理解しておかねばなりません。
以上ですが、参考になれば幸いです。