トルコリラ円とナンピンは相性悪し FXシグナル売買の考察
私はナンピンは有益であると思っています。実際、豪ドル円売買ではナンピンを基本戦略として利益を残してきています。ところが、先日チャートを見ていて「ナンピンが有効かどうかは通貨ペアによるのかもしれない」と思うようになりました。しがないトレーダーの一考察として記事にまとめさせて頂きます。
使ったツールは、外為どっとコム社の無料ツール「ぴたんこテクニカル」です。
トルコリラ円とナンピンは相性悪し FXシグナル売買の考察
トルコリラ円RSIのチャートです。矢印は売買シグナルを示していて赤は買い・青は売りです。
RSIは、ナンピン売買に向くチャートで他の通貨ペアで実際の売買に使用したこともあります。
この売買シグナル、過去1000日分の総合成績はマイナスです。トルコリラ円が長期下げ相場に入ったため「買いシグナルで大幅なマイナス成績・売りシグナルで大幅なプラス成績・総合でマイナス成績」というのがトルコリラ円の売買シグナル成績の一般的な姿です。
でも、このRSIはちょっとようすが違うのです。
売りでもマイナス成績を出すことが結構ある。しかも、ナンピンによって傷口を広げている感じがある。
「トルコリラ円売りなのだかたもっと保有していれば全部プラスだった」という指摘は、トルコリラ円暴落が起きたのを知っているから言える理屈にすぎません。重要なのは「下げ相場にRSIでナンピンをやっているのに大して勝てていない」という事実です。
トルコリラ円を買いでナンピンして辛い目にあっている方もいらつしゃいます。当然、逆の売りで仕掛けていれば勝っていると考え勝ちになりますが、現実はそんなに甘いものではないようです。
今回、たまたまなのかもしれませんんが、これだけの暴落でナンピンが相性の悪いパターンをみたのは初めての気がします。
いつもだったら、以下のような感じになります。
ユーロ円のRSIです。直近でドカンとやられていますが、総合成績でプラスを維持しています。この1000日の間にはユーロ円が大きく暴落した時期も含まれます。それでも、売買シグナルを信じてやっていればプラスになっています。
ユーロ円暴落時の成績をみても、大きく損失が拡大することはほとんどありませんでした。
今回のトルコリラ円の暴落は底が抜けたような形になったので、行き過ぎでシグナルの発生するRSIにとっては「行き過ぎなのに下げる」というケースも多く相性が悪すぎたのかもしれません。
でも、トルコリラ円がこういう「行き過ぎたのに下げる」という動きをすることは過去にもあったことです。しかも、トルコリラ円は下げも大きいですが反動の時の上げ方も派手です。
そう考えを進めていけば、「トルコリラ円売買をするときはナンピンはすべきではない」のかもしれないという気がしてきていまず。「ナンピンに合う通貨と合わない通貨が存在する」という考えの方が現実的なのかもしれません。実は、トルコリラ円の仕掛けを投下しようかと思っていたのですが、この現実をみて中止しました。
大怪我をする前に気づけてよかったかもしれません。外為どっとコムのぴたんこテクニカルは、ヒマな時間を見つけては研究用に使っています。