FX大損対策
人間というのはどうしても自分の言葉に縛られます。
なので、下値メドはできるだけ作らないようにしています。参考程度に設定した下値メドが、いつの間にか自分の心の奥に入り込んでしまうものでもあります。
予測が願望へと変化したら終わり その前にすべき対処法
「豪ドル円は75円くらいが下値メドだろう」
この下値メドを設定するには、それなりの理由があります。それ故に、豪ドル円が実際に下がり始めてこの値に近づいてくると気持ちに変化がでてきます。
「ここが下値メドだからここ以上には下がらないに違いない」
思いこみに代わり、買いポジションを増やしていくことにつながりがちです。そこが本当に底値となればよいのですが、運が悪い時はそこを突き抜けてしまいます。そうなると更に気持ちは変化します。
「ここからは大きく下がらないだろう。下がらないで欲しい、絶対に下がらないでほしい!」
参考程度だった下値メドは、予測ではなく願望へと変化していきます。こうなってくると、相場を冷静にみることはできなくなります。この心理状態となってしまうと、破滅的なポジション操作もしやすくなり悲劇を招く原因にもなります。
私も過去に何度かこのパターンを経験しました。
こうならないためには、一歩手前でとどまる必要があります。
私は、豪ドル円買いポジションを常に数十万通貨保有しています。今でも、激しい暴落時には予測ではなく願望へと変化し始めていることを感じることもあります。
こういう時は、一旦ポジションを決済するようにしています。全ポジションを決済することはほとんどないのですが、半分くらいは一旦決済するようにしています。この時の決済は、必ず成行注文で行います。ついていない時は、キワドイ指値注文は入りません。結果として傷口を広げてしまうことにもなります。
そして、どんなに損失がでようと行うようにしています。もしも、決済が失敗だと感じるようであれば、後で買いなおせばよいと考えて実行します。
この損きりは短期的な心の痛みがあります。
でも、しばらくすると気持ちがスッーとしてきます。そしてしがすがしい気持ちとなってきます。邪気が抜けたというかとりついていた魔物が消えたような感覚でもあります。
結果としてみれば、この損きりは大きな痛手とはなりません。冷静な気持ちを取り戻すことで損失分は取り返せるからです。
このパターンは、私も数年に1回は経験する儀式のようなものでもあります。そして、ここまで至るまでにはいつもきまった遠因があります。
それは、ルールを守らないことです。1日1分の場帖・グラフ記入をおろそかにしたり、為替レートを頻繁にチェックするようになっていたりなど、いつもしないことをするようになると段々と売買のリズムが崩れてきます。サヤすべり取りの基本ルールをしっかりと守っていけば大怪我をすることはないとわかっていても、ついついルール違反をしています。
この辺が、私の未熟なところだとつねづね反省をする部分です。反省をしながらも、利益を増やしていけるようになったのは少しは成長の跡があると言えるのかもしれません。焦らずに続けていきます。