円高での米ドル円買い 含み損抑制効果発揮中
FXオプションからのスワップ投資のポジション保有状況です。
この運用法は以下の特長があります。
FXオプションからのスワップ投資 3つの特長
- FXオプションを使って、FXポジションの買い平均値を下げる
- FXオプションでプレミアム受取利益を出す。
- FXポジション変更後はスワップ投資でスワップポイント+為替評価益を狙う
ここのところ売買はなく、ポジションを保有し続けることで収支を改善しているところです。
FXオプションからのスワップ投資 概略
この取引は、「FXオプションからのスワップ投資」という呼び名でやっています。
参考記事:【FXオプションからのスワップ投資】とは
米ドル円などの先進国通貨は、上げたり下げたりを繰り返しています。
新興国通貨のように値を下げ続けるような展開にはなりにくいという特徴があります。
理論上は、「米ドル円を安値で買いポジションを作ってスワップポイントを受取続けながら大きく上昇するのを待つ」というやり方はとても有効です。
とはいものの、「安値で米ドル円買いポジションを作る」というのは狙ってもなかなか出来るものではありません。
でも、FXオプションを活用することで、「現在値よりも数円買値を下げたポジション」を作ることは可能です。
こういう「現在値よりも数円買値を下げたポジション」を作っていけば、今までよりも安定感のあるなスワップ投資をやっていけるようになります。
それを現実の運用記録を元に公開しているのが、この運用記事です。
具体的には以下の手順で行います。
- 現在値よりも安値の権利行使価格で米ドル円プットオプション売りを作成(プレミアム受取利益発生)
- 権利行使日、米ドル円が権利行使価格よりも安値であれば米ドル円買いポジション発生
- 権利行使日、米ドル円が権利行使価格よりも高値であればポジション消滅で終了
- 発生した米ドル円買いポジションでスワップ投資開始
FXオプション活用といっても、やり方は簡単です。
米ドル円のプットオプション売りを長期保有するだけだからです。
プットオプション売りの仕組み
米ドル円プットオプション売りは上図のような性質を持ちます。「売り」の性質上、オプション値が上がれば損失・下がれば利益となります。
FXオプションの仕組みは下記ページにてまとめています。
参考記事:FXオプションの仕組み
今後の値動きでどうなるかを列挙するとこうなります。
- 期日までは、米ドル円上げなら下がり(利益増あるいは損失減))、米ドル円下げなら上がる(利益減あるいは損失増)。
- 日数が経てば時間的価値減少とともに下がりやすい(利益増または損失減)。
- 利益が取りやすいものの利益上限は限定される。
- 大きな円高となれば、相応の含み損となる。
- 米ドル円が期日に権利行使価格よりも上がればプレミアム分の利益を受け取れる。
- 米ドル円が期日に権利行使価格よりも下がればプレミアム分の利益を受け取って買いポジションが発生する。
プットオプション売りは、米ドル円が大きく下げればオプションポジションを作ったときの米ドル円値よりも安値でFX口座での米ドル円買いポジションへと変身します。
上昇してしまった時は、FX口座での米ドル円買いポジションは発生しないのですが、プットオプション売りポジション作成時のプレミアム受取分は単純に利益になります。
このプレミアム受取利益も、積み上がると大きなものになります。
この辺は、現実のポジションに合わせて運用記事の中で解説させていただきます。。
尚、要注意は下げ相場です。
米ドル円プットオプション売りは、米ドル円買いポジションと同じ宿命を負っています。つまり、米ドル円下げ相場では含み損となるということです。
この含み損も、現在値で米ドル円買いポジションを作ったよりは少なくて済むのですが、10円・20円の円高となればそれなりの含み損となりえます。
このリスクは、資金管理や損きりで臨機応変に対応していきます。
FXオプションからのスワップ投資 保有ポジション状況
この運用で保有しているポジションは、「FXオプションのポジション」と「FXポジション」の2種類に分かれます。
FXポジションは、FXオプションの権利行使によって発生したものをくりっく365口座に移動させたものです。
それぞれの状況を定期的に確認しています。
FXオプション保有ポジション状況
ここでは、現実のポジションをもとに、プットオプション売りの2つのポイントが確認できます。
- 下げ相場:含み損を抑制する効果がどのようなものか
- 上げ相場:利益が限定されるということがどのようなものか
つまり、相場が下落したときにFXでの含み損よりも小さくなる、または利益になってしまうという特徴です。
現在保有中のポジションがこちらです。
保有中のFXオプションポジションは5本あります。
米ドル円現在値は107.885円です。
1番上のポジションです。
- 作成日:2019年4月26日
- FXオプション内容:米ドル円 プットオプション売り
- 作成時点の米ドル円:111.600円
- 権利行使価格:111.00円
- 権利行使期日:10月9日
- 売買数量10万通貨
- プレミアム:2.046
- 利益上限:2.046×10万通貨=204,600円
プレミアム現在値は3.200です。
2019年9月30日現在、このポジションの損益状況
項目 | 損益 |
---|---|
プレミアム受取利益 | 204,600円 |
含み損 | ー320,000円 |
差引損益 | −115,400円 |
ポジションを作ったときの米ドル円値は111.60円でした。
111.60−現在値107.885円ですので、そこから3.715円下落しています。10万通貨のFX買いポジションであれば371,500円の含み損となっているはずのポジションです。
それが115,400円に抑制されています。
上から2番目のポジションです。
- 作成日:2019年7月5日
- FXオプション内容:米ドル円 プットオプション売り
- 作成時点の米ドル円:107,825円
- 権利行使価格:107.00円
- 権利行使期日:11月6日
- 売買数量3万通貨
- プレミアム:1.547
- 利益上限:1,547×3万通貨=46,410円
プレミアム現在値は0.704です。
2019年9月30日現在、このポジションの損益状況
項目 | 損益 |
---|---|
プレミアム受取利益 | 46,410円 |
含み損 | ー21,120円 |
差引損益 | 25,290円 |
このポジションは、作成時の米ドル円値107.825円です。
現在値は107.885円ですので、ほぼ同値というところです。。
売買数量3万通貨ですので、FXポジションであれば収支トントンというところです。
それが25,290円の含み益となっています。
FXオプションはプレミアムが利益上限となります。このポジション利益もそこまでは、増え続けることになります。
3番目のポジションです。
- 作成日:2019年8月9日
- FXオプション内容:米ドル円 プットオプション売り
- 作成時点の米ドル円:105.954円
- 権利行使価格:108.00円
- 権利行使期日:12月11日
- 売買数量5万通貨
- プレミアム:3.491
- 利益上限:3.491×5万通貨=174,550円
プレミアム現在値は1.586です。
2019年9月30日現在、このポジションの損益状況
項目 | 損益 |
---|---|
プレミアム受取利益 | 174,550円 |
含み損 | ー79,300円 |
差引損益 | 95,250円 |
下から2番目のポジションです。
- 作成日:2019年9月5日
- FXオプション内容:米ドル円 プットオプション売り
- 作成時点の米ドル円:106.560円
- 権利行使価格:106.00
- 権利行使期日:2020年1月8日
- 売買数量2万通貨
- プレミアム:1.918
- 利益上限:1.918×2万通貨=38,360円
プレミアム現在値は1.116です。
2019年9月30日現在、このポジションの損益状況
項目 | 損益 |
---|---|
プレミアム受取利益 | 38,360円 |
含み損 | ー22,320円 |
差引損益 | 16,040円 |
このポジションの権利行使価格は、106.00円です。
現在途中決済すれば、損益が16,040円の利益に留まります。
このまま2020年1月8日の権利行使日に米ドル円が権利行使価格106円以上であればプレミアム価値はゼロ円となり、このポジションで得たプレミアム利益受取38,360円の満額受取が確定することになります。
一番下のポジションです。
- 作成日:2019年9月5日
- FXオプション内容:米ドル南アフリカランド(USDZAR) プットオプション売り
- 作成時点のUSDZAR値:14.70219ZAR
- 権利行使価格:14.60000ZAR
- 権利行使期日:2019年11月13日
- 売買数量1万通貨
- プレミアム:0.23936
- ポジション作成時日本円換算レート:1ZAR=7.354638円
- 利益上限:0.23936×1万通貨×7.354638円=17,604円
プレミアム現在値は0.09192です。
USDZARなので、計算通貨は南アフリカランドです。
2019年9月30日現在、このポジションの損益状況
項目 | 損益 |
---|---|
プレミアム受取利益 | 17,604円 |
含み損 | ー6,610円 |
差引損益 | 10,994円 |
このポジションは、FXポジションで保有中の米ドル円買いポジションとの値動きを利用して利益上乗せを狙っているものです。
この記事のチャートを元に作成しているポジションです。
権利行使日に損失となるときは、米ドル円買いポジションの利益確定と相殺することで損失を出さないような形でやっていく予定です。
FXポジション状況
現在保有中のポジションは、米ドル円買いポジション10万通貨です。
FXオプションの権利行使日にFXポジションとなったものを、くりっく365口座に移動させて保有しています。
参考記事:FXの実質買値を下げる方法と手順の事例
FXポジションをサクソバンク証券からくりっく365に移動させたのは、「くりっく365の米ドル円スワップポイントが長年高水準を継続している実績」があるためです。
このポジションは、長期保有前提でスワップポイントを受取ながら上昇期を待っているところです。
円高での米ドル円買い 含み損抑制効果発揮中
ここまでの損益推移です。
項目 | 損益 |
---|---|
FXオプション損益 | 813,394円 |
FX損益(確定分) | −561,377円 |
FX+FXオプション(含み損益) | −308,020円 |
総合損益 | −56,003円 |
- 運用開始日:2019年3月21日
グラフで太い黒線で示した総合損益が、-31,166円というところまで改善してきています。
前回記事9月18日のときは、米ドル円108.20円で含み損−31,166円でした。
参考前回記事:米ドル南アフリカランドで利益上乗せ狙う【FXオプションからのスワップ投資 2019年9月18日】
保有ポジションは米ドル円買いポジション30万通貨相当あります。
今回は、米ドル円現在値107.885円で含み損−56,003円です。
前回から今回までで31.15銭の円高です。
31.15銭の円高は、30万通貨買いポジションであれば93,450円の含み損増加に相当します。
それが含み損増加は、25,000円程度に抑えられています。
これが、買いポジションをFXオプションで保有することによる含み損抑制効果です。
劇的な効果ではないのですが、この形で続けていくことで、スワップ投資のリスクをこれまで以上に低くしていけるかもしれないと感じています。
FXオプションはわかりにくいところもあるのですが、スワップ投資家にとっては有益な武器になりうる投資商品です。
私の口座の長期間の効果をみながら、ご理解一助として頂ければ幸いです。
「売り」「買い」の両方が出来るFXオプション取引を提供しているのは、日本ではサクゾバンク証券のみです。FXオプション口座は、FX口座開設後に手続きできます。
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