米ドル円 新規ポジション投下
そろそろ長期保有前提の米ドル円買いポジションを増やしていきます。こういう時に有効に使えるのが三方よし戦略です。
参考記事:米ドル円三方よし戦略
「上がって良し、下がって良し、動かなくて良し」
この特徴を使って、5万通貨のプットオプション売りポジションを作成しています。
その状況をまとめました。
- 無理に買う必要もない。
- 下がるのであれば、現在値よりも安値で米ドル円買いポジションを作る仕掛けを入れておきたい。
そんな方に向くポジションです。
米ドル円がここから本格的に下げるだろうとみている方は止めておいた方が良いです。
来週水曜日期日 短期ポジションの内容
今回作ったのは米ドル円プットオプション売り5万通貨です。この画像は、昨日ポジション作成時の米ドル円FXオプションプレミアム表です。
薄赤色部分にしているところが2か所あります。右上の「109.73円」右側中段の「0.215」です。
- 109.73円・・・ポジション作成時の米ドル円値
- 0.215・・・作成プットオプションのプレミアム値
そして、実際に作ったFXオプションポジションがこちらです。
実際に出来たポジションのプレミアムは、0.224です。
このポジションは以下のような内容になっています。
- 通貨ペア:米ドル円
- 種類:プットオプション売り
- 権利行使価格:109.50円
- 権利行使期日:6月5日
- 清算方法:スポット(参考記事:スポットとは
- 売買数量 5万通貨
- プレミアム:0.224
補足情報
- ポジション作成時のの米ドル円値109.73円
- このポジションの最大利益:0.224×5万通貨=1.12万円
権利行使期日が6月5日ですので、来週水曜日に清算される短期ポジションです。
6月5日の判定時間は、米国東部標準時午前10時(日本時間24時※米国東部夏時間採用時は日本時間23時)です。
この権利行使期日の米ドル円値でこのプットオプション売りの運命が決まります。
- 米ドル円109.50円以上:このポジションの最大利益1.12万円獲得のみ。
- 米ドル円109.50円未満:109.50円で米ドル円買いポジション発生+1.12万円獲得
米ドル円が下がった場合には、1.12万円(22.4銭相当)の利益を確保して109.50円の米ドル円買いポジションが発生します。
0.22円相当のプレミアム利益を受け取っての109.50円買いポジションですので、109.50−0.224=実質109.276円の米ドル円買いポジションということになります。
ポジション作った時点の米ドル円値が109.73円です。その時点で実質109.276円同等の買いポジションの仕掛けができます。
これって、電器屋さんで商品を値切って買うような感じかもしれません。
「米ドル円もっと安くしてよ、あと50銭くらい下げてくれたら買おうと思っているんだけどさ」
・・・なんて感じでしょうか。
無論、上がってしまえば単純に利益を受け取って終了です。利益額は22.4銭相当ですので、大きく上げた場合には悔しい想いをするかもしれません。
私は、もともと円高時を狙って何年も長期保有する予定で米ドル円買いポジションを保有しています。焦って買う必要はなく、出来るだけ安く変えればそれでよいんです。この性質上、高値を追いかけてくつもりはありません。
来週の期日までに米ドル円が更に下げていくのであれば、この米ドル円プットオプション売りはFXの米ドル円買いポジションに変身します。
円高時に、FXオプションを使って丁寧に安値ポジションを作っていくことで、その後の円安期には利益を乗せやすくなります。
今後も、米ドル円三方よし戦略の短期バージョンとして使っていくつもりでおります。
このFXオプション取引は、サクソバンク証券を利用しています。
米ドル円三方よし戦略 概略
この米ドル円三方よし戦略は以下の特徴があります。
- 米ドル円が上がってよし
- 米ドル円が下がってもよし
- 米ドル円が動かなくてもよし
米ドル円相場がどのように動いても、自分にとっては良い結果になるはずなのでが、この運用法のポジションです。
伊藤忠商事の経営理念などで有名な近江商人の「三方よし」にあやかり、「米ドル円三方よし戦略」と呼んでいます。
FXオプションを使うことで、これが可能になります。今回の戦略は、以下のような方に有効です。
- 長期的には円安になるだろうとみている。
- でも、短期的には円高もありそうだ。
- 円高時に米ドル円買いポジションを有利な値でつくりたい。
- もしくは、このまま円安になっても利益をとりたい。
こう考えている方には、米ドル円がどのように動いても三方よしとなるのが今回の戦略です。
こう考えていない方には、三方よしになるとは限らないかもしれないのでご注意ください。
日米の経済成長格差を見る限り、一時的には円高傾向となっても、長期的には円安傾向になるのが自然だろうと私はみています。
米ドル円買いポジションを持ち続ければ長期的に問題はないと思っています。でも、超長期保有というのはそれなりのリスクも取り続けないといけません。
出来るならば「買いポジションを米ドル円が下がったところで作っておきたい」という気持ちもあります。今回の「米ドル円三方よし戦略」でそれができるかもしれません。
やり方は簡単です。
米ドル円プットオプション売りは以下のような性質を持ちます。「売り」の性質上、オプション値が上がれば損失・下がれば利益となります。
- 期日までは、米ドル円上げなら下がり(利益増あるいは損失減))、米ドル円下げなら上がる(利益減あるいは損失増)。
- 日数が経てば時間的価値減少とともに下がりやすい(利益増または損失減)。
- 利益が取りやすいものの利益上限は限定される。
- 大きな円高となれば、相応の含み損となる。
- 米ドル円が期日に権利行使価格よりも上がればプレミアム分の利益を受け取れる。
- 米ドル円が期日に権利行使価格よりも下がればプレミアム分の利益を受け取って買いポジションが発生する。
つまり、「米ドル円三方よし戦略」に合わせて表現しなおすとこうなります。
- 上げてよし:単純に利益」となります。
- 下げてよし:利益+現在値よりも安値で米ドル円買いポジションを保有できます。
- 動かなくてよし:時間的価値減少により利益が増え易くなります。
なんか・・・・本当にそうなるの?・・・・って感じですよね(笑)。
どうなるかは、今後の状況でお見せしていきます。
尚、要注意は下げ相場です。
米ドル円プットオプション売りは、米ドル円買いポジションと同じ宿命を負っています。つまり、米ドル円下げ相場では含み損となるということです。
この含み損も、現在値で米ドル円買いポジションを作ったよりは少なくて済むのですが、10円・20円の円高となればそれなりの含み損となりえます。
このリスクは、資金管理や損きりで臨機応変に対応していきます。
この戦略での大切な条件は、プットオプション売りの権利行使価格を現在値よりも安値を選ぶことです。
こうすることで短期的に円高になりそうだと思ったときには、「現在値よりも安値で米ドル円買いポジションを作る布石」としてFXオプションが使えることになります。
まあ、この説明は実際にポジションを作って、その推移を見ていかないとわからない部分もあります。
今後も、この戦略で作ったポジション状況をお見せしながら、解説させていただきますので、参考になれば幸いです。
現在保有中の米ドル円プットオプション売りポジションは2本あります。
5月31日 ポジション状況
三方よし戦略で長期保有中の2本のポジション状況です。
今保有中の米ドル円プットオプション売りポジションの内容はこうなっています。
- 運用通貨ペア:米ドル円
- FXオプション:プットオプション売り
- 保有数量:かくポジション10万通貨
- 米ドル円現在値:109.44円
ポジション分類 | 権利行使価格 | 権利行使日 | 約定値(プレミアム値) |
---|---|---|---|
ポジションA | 110.00円 | 9月4日 | 2.35 |
ポジションB | 111.00円 | 10月9日 | 2.046 |
補足すると、このポジションの最大利益は(2.35+2.046)×10万通貨=439,600円です。
この2ポジションの現在収支がこうなっています。
ポジション分類 | 現在値(プレミアム値) | 損益 |
---|---|---|
ポジションA | 2.145 | 21,300円 |
ポジションB | 3.257 | -121,100円 |
合計 | -99,800円 |
FXオプションの取引値であるプレミアム値は、基本的にはFXと連動します。
ただ、全く同じではありません。
状況にもよりますが、おおむねFXよりゆっくりと反応する傾向があります。
FXが5円下落してもFXオプション反応は3〜4円程度という具合です。
この辺の反応度の違いを使った売買も有効だと思っています。いずれ、現実の売買でお見せできればと思っているところです。
米ドル円現在値は、109.44円です。-121,100円の含み損と21,300円の利益ですので、合計―99.800円の含み損です。
権利行使価格が110円と111円のポジションですので、109円前半の状況では含み損になってしまうのはしょうがないところです。
こういう時にみて頂きたいポイントが、「米ドル円値動きとFXオプション含み損益の推移」です。
5月31日 含み損益推移
以下が、この2つのポジションの合計含み損益推移です。
月日 | 米ドル円値 | 含み損益 |
---|---|---|
4月29日 | 111.61円 | 90,500円 |
5月9日 | 110.06円 | -93,500円 |
5月17日 | 109.97円 | -74,100円 |
5月31日 | 109.44円 | -99,800円 |
5月9日と5月17日をご覧ください。
米ドル円は、109.97⇒109.44円と53銭下げています。
保有中のFXオプションポジションは、FXで米ドル円20万通貨の買いポジションに相当します。
53銭下げれば、含み損は53銭×20万通貨=含み損106,000円増となります。
でも、このFXオプションポジションの含み損増加は>-74,100円⇒>-99,800円ですので25,700円増で済んでいます。
不利な値動きのときにはFXよりもFXオプションの方が含み損増加ペースが遅い。
FXオプションの特徴がでています。
この特徴を活かしながら、米ドル円の有利な買いポジションを作っていきます。
最後に今後の方針です。
今後の方針
今後の売買予定は、米ドル円の値動きによってわかれます。
来週水曜日に、本日記事の短期ポジションの運命が決まります。
その対処について改めてまとめさせていただきます。
利益1.12万円が確定する予定です。
その後、再度「米ドル円プットオプション売り」の仕掛けを検討します。
利益1.12万円確定+米ドル円109.50円買いポジション5万通貨発生します。
米ドル円買いポジションはサクソバンク証券からスワップポイントの高いくりっく365で建て直すかもしれません。
数年くらい保有するかもしれないポジションなので、高スワップポイントの度合いで判断したいと思っています。現状、サクソバンク証券とくりっく365で大きな差はないので、状況をみながら判断します。
今後の展開も定期的に記事にまとめてまいります。
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