大富豪の投資法「サヤ取り」と「サヤすべり取り」はどう違うのか| FX投資法・はじめ方 質問集
「サヤ取り」と「サヤすべり取り」は、どちらも大富豪の投資法の呼ばれることもあります。名前も似ているせいか、混同してしまう傾向もあります。その違いを把握して、自分に合う運用法を選ぶ参考とされてくださいませ。
「サヤ取り」と「サヤすべり取り」の違いがわからないというメールも頂いています。私のサイトを参考に、これからFXを始めるにあたってどの運用法にするべきか悩んでしまう方も多いようです。両運用法の特徴と違いなどについてまとめてみました。
サヤ取りとサヤすべり取り その特徴と違い
この2つの運用法は、私の運用の中心でもあります。どちらの運用法も共通する部分としては「場帳・グラフによるトレード」「セミプロ以上に人気がある」というところがあります。
ただ、ポジションの作り方などは大きな違いがあります。
名前も似ているので混同しやすいのですが、結論から書けば「全く別の運用法」ですのでご注意くださいませ。
では、それぞれの特徴をご紹介します。
サヤすべり取りの特徴
サヤすべり取りは、大きな波にポジションを乗せながら「スワップポイント+売買益」を取っていきます。
私のでは「亀千人投資術」がこの運用法の基礎をまとめたものになります。
もともとは、銅やコーヒーなど先物取引中心に行われていた運用法です。元祖のサヤすべり取りは、一度ポジションを作ると半年〜1年以上そのままにします。
こうすることで、先物市場で限月間に存在する「価格差=サヤ」をすべるように取っていけるところから「サヤすべり取り」という名が付きました。
私自身、FXの前は商品先物でサヤすべり取りをずっとやっていたのです。
それをFX取引に応用したのが、亀千人投資術にまとめてある内容ということになります。
実は、10数年前にFX取引が始まった頃には先物市場と同じ限月制のFX取引も存在していました。限月制のFX取引というのは、以下のように値が表示されます。
- 2018年3月限 豪ドル円 89.00円
- 2018年4月限 豪ドル円 88.90円
- 2018年5月限 豪ドル円 88.80円
豪ドル円が、各月毎に分かれて売買できるようになっていあmす。
値が全く動かないと想定すれば、理論上は2018年5月限の豪ドル円を88,80円で買いポジションを作れれば、2か月後には89円に値上がりすることになります。
3月限と5月限の価格差0.2円がサヤと呼ばれる部分です。
でも、2ヶ月の間に全く値が動かないということは現実にはあり得ません。このため、これでスワップポイントの存在を認識するのは難しいかもしれません。
これを日割りにしたのがスワップポイントとほぼ同義になります。
結局、この限月制FX取引はあまり人気がなく、いつの間にか消えてしまいました。そして、限月のない今のスタイルのFX取引が主流になってきたという経緯があります。
限月制でも今のスタイルでも投資家にとっては、大した差はありません。
このサヤすべり取りは、売買ポジションだけ見れば「スワップ投資」と見分けはつきません。それ故、私も普段は自分の売買を「スワップ投資」と呼んでいます。
ただ、厳密には「南アフリカランド円の買いはやらない」などの違いがいくつかあります。
サヤ取りの特徴
サヤ取りは、2つの運用対象の価格差=サヤを利益に変えていく運用法です。
サヤ取りは、世界中でやられている運用法で「アービトラージ」「スプレッド」などとも呼ばれることがあります。
組み合わせはほぼ無限にあります。私のサイトでもいくつかの種類のサヤ取りを行ってきています。
異通貨でのサヤ取り
2つのFX口座のスワップポイント差を利用したサヤ取り
CFD取引版 サヤ取り
ポジションは、「基本的に両建て」となります。売りポジションと買いポジションを作ることで、価格差=サヤの変動を利益に変えていくためです。
スワップポイントサヤ取りは、ポジションを維持したままスワップポイントの価格差=サヤを利益に変えていくのでちょっと仕組みが違いますが、これもサヤ取りです。
サヤ取りは、一般の裁量トレードに比べてリスクが低目になるのが特徴でもあります。1回1回の利益は少ない傾向にあるので、「市場のゴミ拾い」などとバカにされることもあります。
でも、安定して利益を出せるせいか成功した相場師の中にはサヤ取り中心という方がかなりいます。
コツコツとやっていく運用法
こう並べてみると、「全く違う運用法」であることはご理解いただけると思います。
読者の中には、両方の運用法をやらないといけないと思っている方もいるようですが、その必要はありません。
実践するのは、「どちらか一つ」で十分です。
一つの運用法をしっかりと実践していけば、1億や2億の資産を作っていくのはそれほど難しいことではありません。
時間はかかりますけどね。
どちらの運用法も、基本ルールを守り、1日1分程度の場帳・グラフ記入をしっかりと続けていくことが成功への近道になります。
ただ、どちらの運用法も合わないということもあるかもしれません。
その場合、私の運用法とは別の運用法を探さねばいけません。
良い運用法をみつけたら、しっかりと実践して成功の道に入るように頑張ってみてください。どの運用法を選ぼうと、一緒に成功の道を歩いていく同志としてやっていければと思っています。