南アフリカランド円 20年月足チャートからの戦略
南アフリカランドの強い展開が続いています。
この強い展開が、過去20年でみてどれほどのものか。
そして、今後の売買方針をどうしていくべきかなどについて私の見方を記事にしました。
南アフリカランド 現在の月足
ここのところのUSDZAR(米ドル南アフリカランド)の月足です。
私は、南アフリカランドの大きな方向性はUSDZARでみています。
私達に馴染みの深い南アフリカランド円(ZARJPY)の元になるのがUSDZARであり、大きな流れをみるにはUSDZARの方が適していると思っているからです。
現在、USDZARは2020年5月から6カ月の間、月足は陰線をつけて下落し続けています。
つまり、南アフリカランド高が続いている状況です。
ちょっと混乱するのですが、ここは米ドル円(USDJPY)の下落を円高と呼ぶのと同じ視点になります。
実は、ここまで南アフリカランド高が続くのはとっても珍しいです。
特に、USDZARで6カ月間も月足陰線が続くのは10年に1度くらいの現象なのです。
- 2002年9月〜2003年4月の8カ月間+1カ月陽線の後に更に6カ月間
- 2009年2月〜2009年7月の6カ月間
- 2020年5月〜2020年10月の6カ月間(現在継続中)
過去20年の月足でみて、この3回です。
「10年に1度の南アフリカランド高」
こう書いても差し支えないという気がします。
その割には、南アフリカランド円の上昇が鈍い気もするのですが、それは米ドル円(USDJPY)が円高気味に推移しているのが大きく影響しています。
もしも、今後大き目の円安ともなれば、南アフリカランド円も大きく上昇するということもあるかもしれません。
過去2回の南アフリカランド高をみると、こういう時期の展開にも傾向のようなものもあるようです。
ちょっとこちらをご覧ください。
南アフリカランド高相場の特徴
この画像は、2002年9月〜2003年4月の8カ月間+1カ月陽線の後に更に6カ月間、ここ20年で一番大きな南アフリカランド高の値動きです。
薄白色部分の辺りが陰線=赤となっているのが確認できるかと思います。
この時期、USDZARは2001年12月の高値13.85から2004年12月の5.5まで動いています。
南アフリカランドが米ドルに対して2倍になるという勢いです。
「超南アフリカランド高」とでもいうべき状況でした。
2009年の南アフリカランド高もそうなのですが、こういうランド高は2〜3年続く傾向があります。
でも、その2〜3年間ずっと強力に下げるという訳でもありません。
もっとも強力な南アフリカランド高は最初の6カ月間くらいです。
その後は、陰線も短くなりジワジワ・少しづつ下げるような往来相場的な流れになります。
南アフリカランド円に置き換えれば、最初の半年は強い状況となりやすいが、その後は米ドル円の動き次第では大きく下落することもあり得るということです。
ちなみに、いずれの時期も南アフリカランド高のあとは強力な南アフリカランド安の展開になっています。
つまり、南アフリカランド高の波に乗って南アフリカランド円買いポジションを保有していて逃げ遅れると、大きな含み損を抱えたままになるかもしれないということです。
上手に逃げられる自信のある方は、ここは南アフリカランド円買いまたはUSDZAR売りで良いと思います。
どちらもスワップポイント受取となるポジションですので攻めやすいですしね。
私の南アフリカランド戦略
私は、もうちょっと別の戦略でいきます。
- USDZARのストラングル戦略
- 南アフリカランド円が強力に上昇するようであれば売り仕掛けをする
ストラングル戦略は、FXオプションの両建て戦略の一つで往来相場で有効な仕掛けです。
FXオプションを使ってポジションを持つときは、下記カテゴリーで記事を掲載していきます。
これを仕掛けながら、南アフリカランド円が大きく上昇するような時期があれば売りを仕掛けていきます。
USDZARからみて、南アフリカランドのもっとも強力な上げ時期は終わった可能性があるという見方を前提としています。
強力な上げ時期が終わったと思って入るものの、米ドル円次第では南アフリカランド円が、ここから1割か2割上昇して7円台などになる可能性もあります。
その意味では「気楽に売りを仕掛ける」ということはしません。
南アフリカランド円のスワップポイント情勢も見ながら、慎重にやっていきます。