FXで先が見えないと思ったら読む記事・・・本間宗久の相場極意「三位の伝」
本間宗久の解釈に持った疑問
伝説の相場師本間宗久の相場極意「三位の伝」についての逸話です。江戸の相場で大損した本間宗久の話を聞いた和尚さんが出した公案がこれでした。
昔、中国でお城に立てられた旗の揺れ動くのを見て城兵たちが言い争っていた。
「あれはカゼのために旗が動いているのだ」
「いや、あの旗自身が動いているのだ」
この言い争いを聞いていた高名な儒者がこういった。
「風に非ず、旗に非ず、仁者の心なり」
公案とは、修行中の僧が師匠の僧から与えられた問題のことです。
公案を与えられた僧は、座禅をしながらこの回答に取り組みます。
そして、回答を得たら、師匠の所におもむいて自分の考えを報告します。この回答で師匠を満足させることで、悟りを開いたということになります。
本間宗久は、僧侶ではなかったのですが、この公案に7日間座禅をして取り組み有名な相場極意「三位の伝」に開眼したといわれています。
彼が開眼した「三位の伝」とはこうでした。
「相場は、旗(すなわち水準)、風(すなわち天候や需給などの材料)、そして心の動き(相場する人達は商人の人気)によって作られる」
これが「三位の伝」の通説なのですが、私はこの通説にはちょっと納得がいかないのです。
この言葉は相場解説者の解釈であって、実際に相場をやって利益を出している人の解釈ではないという気がしています。
私の解釈はこうです。
相場の値動きは上げと下げがある。
これが旗と風だとしよう。
旗が動くのか風が動かしているのかをはっきりとさせるのにもっとも重要なのは投資家自身の心だ。
投資家の心に迷いがあり定まらないうちは、ある時は風が動かしているように見え、ある時は旗が動いているようにも見える。旗を見ている心自体が揺れているのだからその原因を見極めることは出来ない。
つまり、その状態では儲からない。揺れている根源の「心の迷い」に気づき取り除くことこそ肝要だ。
まとめるとこうです。
「本当に揺れているのは投資家の心であり、それは迷いである。投資家の心に迷いがなくなれば、どちらが動いているのかはおのずと見えてくる」
心を定める=運用法とルールをきっちりと決めると置き換えてもいいと思います。
FX運用で運用法が定まらず、ルールもあいまいなうちは売買判断にも迷いが多く、「風なのか、旗なのか」と悩み続けることになります。その状態を脱するには、投資家自身が心を定めていくことが一番の近道だろうという意味です。私自身の運用法は既に定まっています。各運用法共に、ルールをあらに作り運用を続けています。
これらは、今年も変わりません。ここ数年、堅実な運用は定着しつつあります。今年の課題もはっきりとしてきており、修行目標もあります。本年度は、飛躍する年に出来るように頑張っていくつもりです。
書いているうちに「今年の決意」的な内容になってしまいました。
日々すべき事を粛々とやっていきましょう。
「お気楽FX 相場生活入門」 1月16日 更新情報