ドルコスト平均法 下げ相場での苦しさはいかほどか
純ドルコスト平均法を始めてから3年半が過ぎました。現在の豪ドル円下げ相場は、純ドルコスト平均法を始めてから一番キツイものとなっています。せっかくですので、下げ相場でのドルコスト平均法というものはどういう具合に推移していくのかなどについてまとめてみることにしました。
こういう記事をまとめるブログは少ないので、実践上今回の記事は貴重かもしれません。
純ドルコスト平均法 下げ相場 理論と実践
最初に断っておきたいことがあります。
ドルコスト平均法の理論上は、大きな下げ相場は必要不可欠のものです。
下げ相場があることで、ドルコスト平均法効果を使いながら安値でいつもより大きな数量で買っていき、買い平均値を下げていけます。
もしも、大きな下げ相場が全然ない相場では、この効果が期待できません。「ドルコスト平均法なんて面倒なことやるよりも普通に買った方が利益も出る」ことだってあるのです。
なので、今回の下げ相場は「しっかりと買って買い平均値を下げていく局面」としてとても大切なものです。
でも、理論上はわかってはいても人間の心は別の感情がでてきます。「このまま下げていったら口座が破滅するかもしれない」とか「おいおい含み損が増えてきたぞ、本当に大丈夫」なんて気持ちになるのは当然でもあります。
これらの気持ちは、こういう局面をしっかりと乗り越えて克服していく必要があります。
ドルコスト平均法は、数ヶ月や数年で資産を何十倍にするような運用法ではありません。数十年かけて大きな資産を作るものです。今回のような下げ相場も想定内のものとして,しっかりと対応していかねばなりません。
前置きはこの辺にして、本題に入らさせて頂きますね。
買い平均値の推移とスワップポイント効果
これは、毎月の純ドルコスト平均法積立管理に使用している表です。毎月の積立状況の推移が確認できます。薄赤色部分が買い平均値の推移です。薄緑色部分は、現段階の買いポジション数量と累積スワップポイント+これまでの決済利益合計額です。
毎月10万円づつ積み立てて豪ドル円買いポジションをレバレッジ2倍〜3倍くらいのペースで作っています。これによる、毎月の買い平均値低下は0.5円程度となっています。
現在の豪ドル円相場が77円台くらいということを考慮すると、「買い平均値の下げ方が鈍い」と感じるだろうと思います。
この下げ方の鈍さは、積立を始めた時期によっても違ってきます。ドルコスト平均j法積立を始めて数ヶ月くらいの方は、積立金額自体がまだそれほどないので買い平均値の下げ方は私よりも大きくなっているはずです。1回の積立で数円買い平均値が下がっていても不思議ではありません。
ただ、私のように積立総額が大きくなってきている場合は必然的に買い平均値を下げる効果は鈍くならざるを得ません。
それでも、これだけ下げても口座が危ないという状況にはなりません。口座を安定してくれる役割をはたしているのは「高値圏での低レバレッジの買い」と「スワップポイント累積による買い平均値低下効果」があります。
この口座は、豪ドル円が100円台のときから買い続けています。でも、100円台のときはレバレッジ1倍で小数量だけしか買っていませんでした。それによって全体のレバレッジを低めに抑えておけたため、現在レバレッジ3倍以上での大き目の買いを入れても口座全体が危なくならずに済んでいます。
そして、これまでのポジションに貯まっているスワップポイント+利益の合計額の存在も大きいです。一番右側の薄緑色部分の374,524円がその合計額です。現在の買い数量、85,375豪ドルでどれくらいの低下効果があるか計算してみます。
374,524円 ÷ 85,375 = 約4.38円
買い平均値を4.38円下げる効果があります。ここ数年で豪ドル円のスワップポイントは大きく減りました。それでも、毎月10〜15線くらいのスプレッドに相当するくらいのスワップポイントが増え続けています。
買いポジションを1年も保有すれば、1.5〜2円くらい買い平均値を下げるくらいの威力を持ちます。
2016年7月現在の買い平均値が、88,9708円でスワップポイントなどによる低下効果が4.38円ですので(88.9708円ー4,38円=84.59円)となります。
現在の豪ドル円水準の77円まではまだ7円ほどあります。豪ドル円の動き次第ですが、ここから上げ転換してくるようであればこれくらいの含み損を消すのにそれほどの時間はかかりません。
もしも、ここから一段安となればもう少し時間をかけて買い続けていくだけです。
下げ相場だからこそ、腰を据えて買う必要があります。それが、将来の資産増につながっていく。それが、純ドルコスト平均法の基本的にやり方です。
ここからもしっかりとやっていきます。