FXオプションの含み損抑制効果(豪ドル円)【2019年7月11日】
現在、FXオプションの含み損抑制効果を使ったポジションを2種類保有しています。
昨日記事を作成した米ドル円三方よし戦略がその一つです。
もう一つが、今回の豪ドル円による資産倍増計画です。
この運用法は、もともとFXだけでやっていたのですが、2019年からはFXオプションも絡めて「より低リスク+収益アップ」実現を目論んでいます。
この記事通りに出来れば、年間数十万円以上の効果が期待できます。
この運用法で豪ドル円下落期に、大きな支えとなってくれるのが「FXオプションの含み損抑制効果」です。
この効果がどのようなものかの測定のための基礎資料をまとめました。
- 含み損抑制効果そのものの測定と確認
- 含み損抑制効果の「限界」
この効果は、通貨ペアによっても違ってきます。この記事を基礎資料として、今後豪ドル円での含み損抑制効果を定期観察していきます。
FXオプションの含み損抑制効果とは
含み損抑制効果とは、含み損が増加する局面にFXでポジションを保有するよりもFXオプションの方が含み損増加を少なく出来る効果のことです。
この効果は、コールオプション売りやプットオプション売りなどのFXオプション「売り」で発揮されます。
FXオプションの仕組み自体については、以下のページにてまとめています。
例えば、10万通貨買いポジションを保有して1円下落した場合、FXであれば1円×10万通貨=10万円の含み損が発生します。
これが、FXオプションでは6〜8万円程度の含み損増加で済むことが多いのです。
この含み損抑制効果は、FXオプションの教科書にも書いてありません。私が、運用をしていて見つけた特徴です。
運用上はとても有効なものなのですが、一般的には理解しがたいところがあります。
それと含み損抑制効果は、どれだけの値動きにも対応できるものではなく「限界」もあります。
FXオプションをされていない方に、これらの特徴を理解しやすい形でお見せするには「継続的な検証」が必要になります。
その検証のための基礎資料が今回の記事ということです。
では、現在保有中のポジションをご覧ください。
豪ドル円プットオプション売り 保有ポジション状況
豪ドル円のFXオプションポジションは4本あります。
すべてプットオプション売り(FXの豪ドル円買いポジションと似た性質を持つ)ポジションです。
つまり、「豪ドル円が上昇すれば利益・豪ドル円が下落すれば損失」ということです。
この画像の一番右の損益部分が、「プレミアム受取利益ー含み損益」の実質の利益部分になっています。
含み損抑制効果は、以下の2つを比較すると確認できます。
- FXオプション差引損益
- FXポジションだったら発生していたはずの含み損
上記画像の実際に保有中のポジションをこの視点で説明していきます。
豪ドル円現在値は75.240円です。
画像一番上のポジションはFXポジションで、下の3本が今回含み損抑制効果測定対象の3本のポジションです。
画像1番上のポジションです。
- 作成日:2019年3月11日
- FXオプション内容:豪ドル円 プットオプション売り
- 作成時点の豪ドル円:78.21円
- 権利行使価格:78.00円
- 権利行使期日:8月21日
- 売買数量2万通貨
- プレミアム:2.340
- 利益上限:2.340×2万通貨=46,800円
プレミアム現在値は2.944です。
2019年7月11日現在、このポジションの損益状況
項目 | 損益 |
---|---|
プレミアム受取利益 | 46,800円 |
含み損 | ー58,800円 |
差引損益 | −12,000円 |
豪ドル円78.21円の時に作ったポジションです。FXの買いポジションであれば、78.21⇒75.240ですので6万円近い含み損になっているところです。
それが12,000円程度の含み損で済んでいます。
上から2番目のポジションです。
- 作成日:2019年4月17日
- FXオプション内容:豪ドル円 プットオプション売り
- 作成時点の豪ドル円:80.350円
- 権利行使価格:78.00円
- 権利行使期日:10月2日
- 売買数量2万通貨
- プレミアム:1.251
- 利益上限:1.251×2万通貨=25,020円
プレミアム現在値は3.223です。
2019年7月11日現在、このポジションの損益状況
項目 | 損益 |
---|---|
プレミアム受取利益 | 25,020円 |
含み損 | ー64,460円 |
差引損益 | −39,440円 |
豪ドル円80.350円の時に作ったポジションです。FXの買いポジションであれば、80.350⇒75.240ですので10万円くらいの含み損になっているところです。
それが39,440円の含み損で済んでいます。
- 作成日:2019年5月22日
- 作成時点の豪ドル円値 76.13円
- FXオプション内容:豪ドル円 プットオプション売り
- 権利行使価格:76.00円
- 権利行使期日:11月6日
- 売買数量:3万通貨
- プレミアム:2.18
- 利益上限:2.18×3万通貨=65,520円
プレミアム現在値は2.012です。
2019年7月11日現在、このポジションの損益状況
項目 | 損益 |
---|---|
プレミアム受取利益 | 65,520円 |
含み損 | ー60,360円 |
差引損益 | 5,160円 |
豪ドル円76.13円の時に作ったポジションです。FXの買いポジションであれば、76.13⇒75.240ですので26,700円くらいの含み損になっているところです。
それが5,160円の利益になっています。
これは、時間的価値の減少による利益増加です。
為替相場が大きく動かないときは、このように「FXなら損失になるのにFXオプションでは利益になる」ということもおきます。
- 作成日:2019年6月18日
- 作成時点の豪ドル円値 74.06円
- FXオプション内容:豪ドル円 プットオプション売り
- 権利行使価格:74.00円
- 権利行使期日:11月27日
- 売買数量:3万通貨
- プレミアム:2.000
- 利益上限:2.013×3万通貨=60,000円
プレミアム現在値は1.230です。
2019年7月11日現在、このポジションの損益状況
項目 | 損益 |
---|---|
プレミアム受取利益 | 60,000円 |
含み損 | ー36,900円 |
差引損益 | 23,100円 |
豪ドル円74.06円の時に作ったポジションです。FXの買いポジションであれば、74.06⇒75.240ですので35,400円くらいの利益になっているところです。
しかしながらこのFXオプションポジションの利益額は、23,100円に留まっています。
これは、プットオプション売りの利益上限が決まっているためで、このポジションの場合は最大で60000円までとなっています。
これらのFXオプションの特徴はこういう言い方もできるかもしれません。
豪ドル円上昇時には利益上限という制約を受け入れる見返りに、豪ドル円下落時には含み損抑制効果を発揮する。
この特徴は、FXと組み合わせていくことで利益を増やす方法として活かしていきます。
FXオプション売りが出来るのはサクソバンク証券だけです。FX口座開設後にオプション口座開設手続きができます。
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ここから先は、資産倍増計画関連の内部記事です。
- 豪ドル円資産倍増計画 2019年からの運用体制概要
- ステップ1:FXオプションで豪ドル円安値圏ポジションを作っていく編
- ステップ2:資産倍増計画 運用全体状況
- 全体まとめ:豪ドル円による資産倍増計画 総まとめページ
- 損失抑制効果とその「限界」のまとめ FXオプションリスク
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