FX失敗は予想の呪縛から起きる
為替相場はこれから上がる。
自分の頭の中の思い込みは、根拠の有無に関わらず自分自身の心を縛ります。縛られた心は、投資行動にも悪影響を及ぼし易くなります。
FX失敗の大きな原因の一つは、その「自分の予想による呪縛」です。これには既に有効な対策があります。ですが、対策の前にその仕組みをしっかりと理解しておきましょう。
アンカリング効果とFX予想
相場予想がFXの失敗を招く理由を説明するのに行動経済学の「アンカリング効果」で説明が出来ます。アンカリング効果とは、こういう意味です。
アンカリング効果:船を止めておくには、錨(いかり=アンカー)を海に下ろします。これにより船は固定されて、錨と船が繋がっている範囲でしか動けなくなります。人間の行動も似たようなところがあります。
アンカリング効果の相場での影響
相場に置き換えるとこういう意味になります。
「相場の予想をする→予想という錨を下ろす」
予想をした投資家は、その予想に縛られ易くなる。例えば、今後豪ドルは80円まで上がるという予想をしたとします。そこで、60円台で100万豪ドルを買う。しかし、相場は50円台となり40円台となった。予想に縛られていると下がっても下がってもここが底だ」という気持ちになり易い。
・・・ そして・・・対応が遅くなる。
FXの失敗はこういうパターンで起きることが多いのです。既に、このパターンを経験されている方もいるかもしれません。
前回書いたように、予想が当たるかどうかは事前にはわからない。予想のプロでさえ、当たる確率は大したものではないのだから、それに頼るのは危険だという事です。
でも、人間の心は弱いんですよね。
一度、予想を聞いたり読んだりすると「頭に残ってしまう」。それがアンカリング効果を起こす事もあります。
じゃ、じゃあ、どうやって予想したらいいんだ。
という悲鳴が聞こえてきそうですね。この質問に対する回答はこうです。
だから・・・予想はしなければいいのです。予想しなければ余計な錨は下ろさなくてすみます。悪いアンカリング効果に巻き込まれる可能性は少なくなります。
でも、「予想しないでどうやって売買するの?」と思う方も多いでしょう。次は、その辺を説明します。
次回、FX売買 自由への道・・です。
アンカリング効果とFX予想まとめ
「予想に縛られる投資家」
予想というものは、人の心の中にアンカリングの効果をもたらします。意識していないようでも、それに縛られてしまうのです。
FXとは・・勝者1%の基礎 目次
FXとは・・勝者1%の基礎 目次
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- プロスペクト理論と利大損小の関係
- FXの真実 勝者は1%
- 投資家心理は不公平
- FX破産のメカニズム
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- FX 損切りが出来るようになる手順
- スワップ投資 損切り放置口座の扱い
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- FX 予想は失敗の元凶
- アンカリング効果予想しても勝てない原因
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