人生に負けない相場師になるための考え方
専業トレーダーあるいはいずれは専業トレーダーになろうという方に、考えておいて欲しいことがあります。それは、「自分の引き際とその後の人生」です。相場運用は、資産を増やして人生を豊かに生きるためのものです。この記事が、そのための一考察になればと思います。
相場師は勝って始まり負けて終わる
勝負師は勝って始まり、負けて終わる〜米長邦雄
将棋棋士の米長邦雄氏の著書の中にある言葉です。この言葉はFXでは、そのまま「相場師は勝って始まり、負けて終わる」と置き換えてもピッタリとくる気がしますこの言葉で始まる文章をまずはご紹介させていただきます。
将棋で言えば、実力で勝つことによって地位を得て、最後には負けて袋叩きにあって、これで辞めます、ということになる。その負かされたあとに幸せな人生が待っているかどうかが非常に大事なのである。
だから私は、二つのことをめざした。第一は将棋に勝つこと、将棋が強いことによって得られる幸せ。これは棋士としての本道である。第二は、将棋に負けても保証される幸せ。この二つを目指していれば、「人生に負けない勝負師」になれる。と私はおもったのだった。
この流れは、投資家とくに専業トレーダーについても当てはまります。
死ぬまで投資家を続けたい、と誰もが思うものです。実際、それを全うされた方もいます。
でも、多くの投資家は途中で退場または引退していきます。勝ち続けた投資家でさえ例外ではありません。
相場の神様と言われた山崎種二氏、私師匠林輝太郎氏、ともに晩年は相場運用からは引退・あるいはほどほどのポジションでのんびりとした売買をしています。
投資をする方に覚悟しておいていただきたいのは、激しく稼げる運用法ほど投資家としての寿命は短いものだということです。
短期間で実力で資産を何倍にするような運用法は、運用技術も高度であることが前提ですがそれに加えて精神的疲労も相当な負担になります。数年も続ければ、限界がくるかもしれないことは想定しておくべきです。
5年あるいは10年で勝負をかける。あとは相場から離れて引退する。
これくらいの覚悟を持って真剣に取り組むくらいでちょうど良いと思っています。
さて、私がやっている運用法はどれでもそれほどのストレスは感じなくて済みます。FX積立やスワップポイントサヤ取りなどは、現在の好環境が続くのであれば一生涯続けられるかもしれないと思っています。
サヤすべり取りなども一生続けられだとうと思ってはいますが、絶対ではないかもしれません。
もしも、精神的に限界と自覚したら止めればよいのですが、おそらく自分から止めることは出来ないでしょう。多分、手痛い敗北をして「引退時だな」と思い知らされる時期がくるのでしょう。
そうなった時のために、今どうすべきなのかを私なりに考えています。
米長棋士の言葉を借りれば、第二は、将棋に負けても保証される幸せの部分です。
相場で負けた後に保証される幸せとは何だろう。
私は、ずっと考え続けています。
今のところ、答えは2つあります。
それは「家族を大切にすること」と「自分の能力開発を続けること」です。
有難いことに私には「妻」と「息子」がいます。日々の生活でこの二人との絆を強くし続けていくことを常に意識しています。
時には息子をきつく叱ることもあるのですが、それは息子にとって叱ることが良い方向に繋がると自信があるものだけにする、それをいつも自分に言い聞かせています。
能力開発は資格の勉強などが中心です。WEB系や法律系の資格など様々な分野でまとまりもないのですが、学校に通うこともあります。相場を止めた後のつぶしになるかもしれないという気持ちもあるのですが、今のところそうはなっていません。
資格だけで食べていけるような仕事は今どきはほとんどないんですよね。
でも、挑戦をし続けることと頭を柔らかくするという意識を強くする効果はありそうです。
私のやっていることが正しいとは限りません。でも、一度きりの人生です。どこかでつまずいてもくじけずに生きていくんだという気持ちは常に持ち続けていくつもりです。
今のところ、サヤすべり取りで精神的疲労が貯まっているという感じはありません。1日1分の作業だから一生続けられると思うんですけどね。
過信せずにコツコツやっていきます。