カブドットコム証券 代用有価証券制度の違い
カブドットコム証券は、株券などの代用有価証券でFX運用ができます。4つのFX口座があり3つのFx口座で代用有価証券運用が可能です。
- 店頭FX口座
- 代用FX口座
- シストレFX口座
ただ、この代用有価証券制度の中身がちょっと複雑です。株の信用取引と同様に考えていると痛い目に遭う可能性もあります。特に自動売買で損きりも頻繁に発生するシストレFXでの代用有価証券運用はおすすめいたしません。ここでは、大証FXと店頭FXの2つの口座の代用有価証券制度の違いをまとめてみました。
この記事は、2013年7月5日時点の情報を元に書いています。代用有価証券の掛目変更などがあるので最新情報はカブドットコム証券HPで確認のうえご利用ください。
カブドットコム証券 代用有価証券制度のまとめ
まずは2つの口座の、代用有価証券制度の掛目です。
掛目 |
店頭FX |
大証FX |
---|---|---|
株式 |
70% |
70% |
投資信託 |
70% |
70% |
評価時間 |
前営業日の最終価格(気配)。投資信託は基準価格 |
前々営業日の最終価格(気配)。投資信託は前々営業日の基準価額 |
*2013年7月5日現在
100万円の株券を預けたときに、FX証拠金としていくらで評価されるかというのが掛目といわれています。70%であれば、100×70%=70万円でFX証拠金として使えるということになります。
ここまでは、ほぼ同じ仕組みです。
違うのはここからです。
店頭FX口座
カブドットコム証券店頭FX口座の代用有価証券の注意書き部分を画像で切り出しました。株の信用取引などで代用有価証券に慣れている方でも制度の違いがいろいろあるのでしっかりと確認が必要です。
特に*の部分が運用上は重要です。
赤枠で囲んだところは、絶対に把握しておくべきところです。
- FX証拠金代用は、代用のままではご売却できない。
- 制度変更や掛目変更の可能性がある。
- 振替当日は反映しない。
これらの項目は、当たり前のように思えるかもしれませんが、実際に引っかかると「そんな理不尽な事があるか」という気持ちになります。制度変更で証拠金不足が起きる可能性もあります。そういう状況を想定すると証拠金は現金比率を高くしておくことも大事だと感じます。
大証FX口座
次が大証FXの代用有価証券制度です。
赤枠の部分がやはり重要です。
建玉評価損、未決済SWAP損および未決済諸経費は現金による証拠金差入が必要です。⇒つまり、代用有価証券の余力があっても現金余力が必要になるということです。
含み益のときは問題ないのですが、大きな含み損を抱えたときには現金入金が必要となるときがあります。株の信用取引や前述の店頭FX口座では現金以上の含み損が発生しても代用有価証券の余力があれば現金入金は必要なくポジションを維持できるのですが、大証FX口座は出来ません。
私は、この両方の口座を以下のように使い分ける予定です。
店頭FX口座
代用有価証券制度を積極利用していく。スワップ金利支払いが少ないという特徴を活かして、売りポジション中心に使っていく。尚、自動ストップロス制度には注意が必要⇒参考:自動ストップロス制度の違い カブドットコム証券とFXプライム比較
大証FX口座
現金比率を高くして買いポジション中心に使っていく。
繰り返しになりますが、FXの代用有価証券制度は、株の信用取引と違う部分がいくつもあります。制度を把握してから有効利用していきましょう。
FX代用有価証券活用術
2013/07/05 09:26:05お気楽FX比較について
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posted by +横澤清久(K Yokosawa)。mail:info@han-rei.com