FX積立とスワップ投資の違い 2017年6月状況
FX積立もスワップ投資もスワップポイントを収益源の一つとしているところは似ています。大きな違いは、「実質的買い平均値の推移」です。実際のポジションを元にどれくらいの差がでるのかをご紹介させていただきます。
買い平均値優位性比較 着実に下げられるFX積立
2017年6月21日現在のFX積立をやっているSBIFXトレード口座の状況です。買い平均値が87.4090円でスワップポイント累計が406,173円となっています。評価損は現在為替値豪ドル円84.1円台でのものです。
買い平均値は87円台にあるものの、スワップポイント累積分が40万円以上あるので、豪ドル円84円台であれば評価損があっても総合ではプラス収支となっています。
長い下げ相場を買い続けてきたことにより買い平均値が下がり、下げ相場にも強くなってきています。
スワップ投資でも、買いポジションを保有したままにしておけばスワップポイントが受け取れます。実際にどれくらい違うのかは、私のFX積立管理表の過去数字を見て頂くとわかりやすいかと思います。
この表は、2016年1月分からの「買い平均値」や「スワップポイント累計」などの推移部分です。
仮にですが、2016年1月にFx積立をやめたとしましょう。損きりもしたくないので、スワップポイントを受け取ったまま放っておいたらどうなっていたかを考えてみます。
- 買い平均値:91.348円のまま
- A:2016年1月当時のスワップポイント引き下げ効果:212,648円÷65,636通貨=約3.24円
- スワップポイント:毎日増加。
- B:スワップポイントによる買い平均値引き下げ効果:1万通貨スワップポイント1日35円で計算すると1年半=約500日として35円×500日=17500円。約1.75円の値動きに相当。
- スワップポイント買い平均値引き下げ効果合計(A+B):3.24+1.75=4.99円
- スワップポイント分を考慮した実質的買い平均値:91.348−4.99=86.358円
*実質的買い平均値:現在の買い平均値に累積スワップポイントを考慮したうえで収支トントンとなる値のことです。
2016年1月にFX積立を止めて放ったらかしにしておいた場合でも、86円台前半まで実質的買い平均値は下がりました。87円後半くらいまで上昇したところで決済すれば、利益となったことになります。
これに対して、2017年6月までFX積立を続けた場合で同様の計算をしてみます。最初の画像の数値を使います。
- 買い平均値:87.409円
- 2017年6月21日のスワップポイント累計による引き下げ効果:406,173円÷107,505通貨=3.78円
- スワップポイント分を考慮した実質的買い平均値:87.409−3.78円=83.629円
86.358円→83.629円、その差は2.729円です。FX積立を続けたことで2.729円実質的買い平均値が有利になったということです。
この比較数字は、ドルコスト平均法の継続月数や積立対象の豪ドル円の値動きなどによっても、その効果数字は大きな差が出ます。
この2.729円有利になったということを大きいと感じるか小さいと感じるかは人それぞれです。
私自身は、続けていてよかったという気持ちです。
スワップ投資でポジション放置していても、なかなか利益確定できるところまで上がらないということは多くの方が経験することです。
現在のようにスワップポイントが少なくなった状況では、なおさら回復が困難ということはよくあります。それでも、FX積立で買い平均値を下げていけば現在のように大きく上げない展開でも利益とすることが出来ます。
この状況に至るまでの手間もかかりません。毎月1日になったら売買ルールに従い粛々とポジションを作るだけだからです。時間はかかっていますが、相場予測や大きな下げ相場で含み損増加に恐恐とすることもありませんでした。
FX積立は自然に有利なポジションを作れる運用法です。これからもこのメリットを活かしてやっていきます。