場帳・グラフ記入で変化がでてきたら読む記事
場帳・グラフを記入始めればすぐに相場の流れがわかるようになると考えている方は多いかもしれません。でも、相場の流れがみえるというのにも段階のようなものがあります。
今回の記事は、場帳・グラフ記入を始めて半年くらいして何か変化が出始めてきたら読んで頂きたい内容としてまとめました。
サヤすべり取り実践者の参考に少しでもなれば幸いです。
羽生棋士の大局観とFXの相場観
勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし〜羽生善治
勝負事には、幸運な勝利というものが必ずある。でも、負けには必ず何かしらの理由がある。
これは、FXでも全く同じ部分です。
FXでも運よく利益を出せている時期というものがあります。でも、想定外の損失となるときというのはそれは不運ではありません。単純に実力が及ばないから想定外の損失になっているというのが現実です。
ここでいう「想定外の損失」というのは、単純な損きりのことではありません。「想定外の損失」とは、トータルで利益にもっていけない状況のことです。
1回1回の売買で利益となるか損失となるのかはFXでは大きな問題ではありません。トータルで利益にもっていけるかどうかということが一番の問題です。
将棋の世界でも、毎回勝つことなどありえません。7回戦で4勝3敗ということはよくあり、トータルで最後に勝つことが最終的な王座獲得に繋がり、勝者となります。
FXでは、勝ち数よりも最終的な利益額でみるところが違うのですが、1回1回で必ず利益にする必要がないというところは共通するところです。
公平にみて「不運にも想定外の損失もある」という反論もあるかもしれません。でも、成功するためには「想定外の損失を実力が無かった」と考えた方がうまくいきます。
実際に、想定外の損失の原因を徹底的に考え抜き、その対応策を打てた投資家が成功の道を歩けるようになっています。
では、勝つときの心境とはどういうものでしょう。
勝利の理想形
羽生棋士は勝つために必要な力として「大局観」を持つことをあげています。本を読んでもわかりにくい部分があるかもしれませんが、場帳・グラフ記入をしている方は「わかる気がする」という部分があるので紹介させていただきます。
体力や手を読む力は、年齢が若い棋士の方が上だが、「大局観」を使うと「いかに読まないか」の心境になる。
この本を書いた羽生棋士は40代です。まだお若いとは思うのですが、「若い棋士の方が手を読む力は上」と書いています。でも、自分はまけない。なぜなら私は「大局観」を持っているからということです。
最後に「いかに読まないかという心境」という一見わかりにくい表現があります。
実は、この感覚は場帳・グラフ記入のときと同じなのです。
場帳・グラフ記入をするときは、先入観なしで純粋に値動きを感じることとされています。つまり、事前に各種情報を整理したりして値動きの予想などをしてはいけないということです。
各種情報分析ニュースなどや余計なテクニカル分析などを行うと、それが先入観として頭の中にきっちりと記憶されてしまいます。
その頭で、場帳・グラフ記入をしても先入観をもとに相場を見ているような状況となります。場帳・グラフ記入の効果がほとんどなくなってしまう訳です。
私が、場帳・グラフ記入で感じているのはなかなか表現が難しいものがあります。はっきりと「上げ」と「下げ」が100%の確信を持って見えるわけではないからです。
上げと下げの中間でポジションを乗せて、場帳・グラフ記入を続けていくことで徐々に方向性がでてくるという感じです。方向性がでてきて、流れに乗れたかなというところにくると、これまでのポジションに利益が乗り始めてきます。
羽生棋士は、著書の中でこの微妙な感覚をうまく表現してくれています。
すぐに勝ち負けがはっきりする勝負より、最後までぎりぎり均衡が保たれている、どんな結果になるかわからない。そんな勝負が理想である。〜羽生善治
場帳・グラフ記入を基本通りやっていけば、半年・一年と継続しtていくに従ってぼんやりと相場が見えてくるようになってきます。「これで良いのか?」と疑問を持つようになったらもう一度ここの記事を読み直してみてください。
おそらくその時点までいけば、「ああ、そうか」と感じる部分があるのではないかと思います。
まあ、そういう時期になったら羽生善治さんの「大局観」など、FX同様に勝負の世界である将棋棋士の本を読んでみるのをお勧めいたします。私の綱たない文章より、数段わかりやすく心に届く気付きを得られるはずです。
私も日々1分の場帳・グラフ記入を続けながら、一歩一歩成長していくつもりでおります。