FX予測に疑問を持ったら読む記事
FXは予測するものと思っているうちはなかなか伸びません。そのやり方に疑問を持ち始めたら役に立てるかもしれないことを今回は書かせて頂きます。
FX 予測して勝てない理由と突破口
道をきわめた人は、いかに思慮が深く、能力がすぐれ、洞察が鋭かろうとも、その才能を天に割り込むために使うことはない。天には四季の変化があり、地には物をうみだす力がある。そして人間にはその両者を利用する力がある。このように、天地人がそれぞれ異なった役割を受け持つことによって秩序は保たれる。人間が人間の役割を忘れて、天地の役割を犯そうとするのは、愚かしいことだ。〜荀子
FXでは、天とは相場変動そのものであり地は売買道具に置き換えられます。相場の動きを読むという行為は天の動きを知ろうとする姿と重なります。
世界中の投資家が、相場の先行きの予測に血眼になります。しかしながら、相場予測に夢中になればなるほど相場で儲けるという最初の目標は遠くなっていくものです。
そうやって失敗して損ばかりしている方を沢山みてきました。
極端な言い方をすれば、証券会社に入ったとき配属された店のお客様はほぼ100%そういう人達でした。「相場は予測できる」とか「証券会社の社員は相場の裏を知っている」などと多くの方が勘違いしています。
そして、損失を重ねてしまうのです。
新入社員の私からみた先輩証券万は、営業万としてはすさまじく優秀でした。しかし、相場の勉強をしている人はほとんどおらず、いても1年くらい勉強すればだれでも知っているような程度のことを知っている人達ばかりでした。
私の支店だけがそうだったわけではありません。同期の話を聞いても、どこの証券会社でも似たような状況です。
でも、みんな一生懸命なんです。「客殺し」などと言われていた当時の証券万の中にも相場の先行きを知るためにそれなりに頑張ってはいたのです。大手の仕手筋と関係のある人から情報収集をやったりなど、やってはいるけど当たらない。
お客様も証券万に頼り切らずに勉強している方もいました。でも、相場の予測は当たりません。
当時の私も、相場の先行きを知ることに全力を挙げていた一人でした。
でも、そんな現実をみせつけられておぼろげながら感じていたのです。
根本的に間違っている気がする。
おぼろげながら感じていても言葉にすることは出来ません。言葉にすれば当時の私は居場所がなくなるからです。証券会社に勤務するのもむなしくなるし、相場の勉強だってどうしてよいかわからない。
でも、勉強しても勉強しても当たらないという現実だけは変わらなかった。
光明が見えたのは、師林輝太郎の本でした。
書いてあったんです。
ずばり、私が感じていたことが書いてあったんです。
相場予測してもダメだよ!
まあ、こんなにフランクではないですが、この意味の言葉が著書中でしつこいくらいに強調されているわけです。
じゃあ、具体的にはどうすればよいかまで書いてある。
皆さん、売買道具もっていますか?
売買道具、毎日しっかり記入していますか?
売買道具はこうやって記入していくんですよ!
最初は、先生の本を読んでもわからないことばかりでした。だって、予測に夢中だったのだからしょうがありません。でも、何度も読み直してやっと書いてあることがわかるようになったのです。
相場は予測するものではない、感じるものだ。
そう、予測なんてしているうちは儲からないんです。売買道具を日々記入しながら、相場を感じていくことが重要なんです。今だからこそ、荀子のこの言葉もすんなり入ってきます。
真の智とは、人間の領分をこえて思慮をめぐらさないところにある。すなわち、天については、予知しうる現象を知って、対応策を講じられればそれでよい。〜荀子
今日も一日一分の売買道具記入を続けています。相場の予測をせずに儲けるという解答の一つはここにあると思っています。