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FXオプションとは

FXオプションは、仕組みが複雑と思っている方も多いようです。でも、使ってみると「FXとちょっと違うだけ」という程度のものでもあります。その違いをFXとの比較で記事にまとめました。

FXとFXオプション比較

FXオプションとは、FXにおけるオプション取引です。日経225などでもオプション取引があるのですが、そのFX版となります。

 

混同し易い投資商品として「バイナリー・オプション」があります。

 

オプションという名前は一緒でも、中身は全く別物といって良いほどの違いがあります。

 

今回の連載では、バイナリー・オプションについては触れません。

 

オプション取引について日本取引所公式ページでは以下のように説明されています。

 

先物取引が、売買の契約なのに対しオプション取引は権利の取引になります。例えば、パソコンのニューモデル(価格未定)の購入にあてはめてみましょう。

 

先物取引が来年ニューモデルを20万円で購入する予約をするのに対し、オプション取引の場合はニューモデルを20万円で購入できる「購入券」を500円で買うイメージです。

 

仮に、パソコンの価格が17万円に決定しても、先物(予約)なら20万円で買わなくてはなりませんが、オプション(購入権)は、その権利を放棄して、現在の市場で17万円で買うという選択をすることができます。

 

 

大枠はわかったような気がするんだけど、具体的にどうなるんだろう。


 

なんとなく、イメージはわかりますよね。これを、実際のFXオプション取引で確認してみましょう。

FXオプションは権利の売買

FXオプションは、権利の価値=プレミアムを売買します。権利には大きく「コール・オプション=買う権利」と「プット・オプション=売る権利」の2種類あります。

 

仮に、米ドル円が現在110円ちょうどだとします。この場合、110円の「買う権利=コール・オプション」のプレミアムが1円だとしましょう。

 

この環境で、FXとFXオプションでポジションを作ったとします。

 

この状況をまとめると以下のようになります。

 

  • 米ドル円110円買いポジション
  • 米ドル円110円コール・オプション買い 1円

 

両方ともに、「米ドル円が上昇すれば利益」「米ドル円が下落すれば損失」という方向性は同じです。

 

違いは、「利益の出方」と「損失の出方」です。

 

両方計算してみましょう。

 

米ドル円5円上昇時「利益の出方」比較

 

この後に米ドル円が5円上昇して115円となった場合の利益計算をそれぞれしてみましょう。

 

FXの場合

 

  • 115−110=5円

 

1通貨で5円の利益です。1万通貨売買であれば5万円となります。

 

FXオプションの場合

 

  • 115−110−1=4円

 

*便宜上、決済時のプレミアム上乗せ分はゼロ円として計算しています。実際には権利行使日以前では時間的価値などがあるため、実際の利益額は4円以上5円の間となることが多いです。

 

この場合、1通貨で4円、1万通貨売買であれば4万円の利益となります。

 

FX・FXオプションともに米ドル円上昇で利益となったものの、利益額には差が出ていることがわかります。

 

FXオプションの方が「プレミアム分だけ利益が少ない」ということになります。

 

米ドル円5円下落「損失の出方」比較

 

今度は逆に、米ドル円が5円下落して105円となった場合です。両方のポジションともに損失となります。

 

FXの場合

 

  • 105円ー110円=−5円

 

1通貨で5円の損失、1万通貨で5万円の損失になります。

 

FXオプションの場合

 

  • 損失はプレミアム1円上限

 

FXオプションの損失は、1円が上限です。1万通貨保有であれば、どんなに米ドル円が下落しようと損失上限1万円となります。米ドル円がどんなに下落しようとも含み損が拡大するようなことはありません。

まとめ

簡単な流れですが、FXとFXオプションの違いは感じて頂けると思います。

 

今回のケースでは、FXは「大きく利益が出るが損失も大きくなる」のに対して、FXオプションは「利益は少し小さくなるが損失は限定される」という違いがあります。

 

これだけでも、何か有益な使い方が出来そうな気がしませんか?

 

FXオプションのポジションの取り方はこれ以外にも3種類あって、合計4種類あります。

 

次回は、その4種類の違いなどについてまとめさせて頂きます。

FXオプション攻略 2018年版 目次

2018/07/04


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