豪ドル米ドル(AUDUSD) ストラングルの売り(試案)
豪ドル米ドルは、長期間の往来相場が続きそうな感があります。その見通しでFXオプションでストラングルの売りを仕掛けてはどうだろうと考えています。その試案をまとめました。
豪ドル米ドル(AUDUSD)往来相場なら利益という攻め方
今回の画像、クリックすると拡大画像がでてきます。2つの薄赤色部分のオプションを同時に売ってみようかと考えています。
現在保有中のFXオプションポジションが来週水曜日に期日となり、約10.4万円の利益が確定するはこびとなっています。
次のポジションとして、ストラングルの売りを有力候補の一つとして検討中です。ストラングルの売りについては、参考記事:ストラングルの売り 長期往来相場で有効なFXオプション戦略もご参照ください。
ストラングルの売りは、現在値より離れたプット・オプションの売りポジションとコール・オプションの売りポジションを同時に作ることで完成します。
期日に、為替値が両売りポジションを作った範囲内に収まってくれれば利益となります。大きなトレンド発生の際には、損失を負うリスクのある戦略です。
この戦略が有効なのは、長期間往来相場が続きそうな銘柄です。この基準に合いそうなのが「豪ドル米ドル(AUDUSD)」です。
2018年5月から7月末の現在まで0.73−0.76の間を下げ気味に推移しています。0.73辺りでは相当の買いも入るらしく、ここ数週間は下げにくくなっています。
大きな変動要因としては、「豪の利上げ」があります。このインパクト次第では、一気に上昇トレンドに突入する可能性もあるので、事前に「その時の対処法」を決めておく必要もあります。
仮にですが、本日上記画像薄赤色部分で売ったとした場合、ポジションは以下のようになります。
- 期日:11月21日
- 豪ドル米ドル現在値:0.7376(画像上段中央)
- 米ドル円レート:111.171円
- 0.7200プット・オプション売り プレミアム0.0070
- 0.7600コール・オプション売り プレミアム0.0050
2つの売りポジションで受け取れるプレミアムは0.005+0.007=0.012です。それぞれ10万通貨のポジションとした場合、受け取れる金額は以下のようになります。
- 米ドルベースでの利益:0.0120×10万通貨=1200米ドル
- 円換算:1200米ドル×111.171(米ドル円)=約133,405円
豪ドル米ドルは、決済通貨が米ドルです。サクソバンク証券のFXオプションは円換算となるため、このような計算式になります。なので、期日の米ドル円レート次第で日本円での損益額も変動します。
FXオプションの売りポジションですので、この利益が今回のポジションの最大利益となります。
豪ドル米ドルがどのような動きになると、損益が変わるかも簡単にまとめておきます。
最終日11月21日期日までポジションを保有した場合、豪ドル米ドル値がこの3つのどこに入るかで明暗が分かれます。
- 豪ドル米ドル:0.7200−0.7600 最大利益1200米ドル
- 豪ドル米ドル:0.7080−0.772 利益額0〜1200米ドル未満
- 0.708よりも下げ又は0.772よりも上げた場合 損失
豪ドル米ドルの月足などを見る限り、かなり分の良い勝負という気がします。
仮に豪が利上げに踏み切ったとしても、0.772を超える水準まで上昇するかどうかは微妙なところだからです。
このFXオプションは、期日前のポジション決済もできます。このため、当面様子をみておきトレンドが発生したと判断したら、片方のポジションを決済してしまうということもできます。
例えば、豪利上げによって豪ドル米ドルが上昇トレンドに入ったとしましょう。
この場合、豪ドル米ドルのコール・オプション売りポジションは上昇によって含み損が膨らむ状況となります。大怪我をする前に決済してしまう方が賢明な判断といえます。
一方、豪ドル米ドルプット・オプション売りポジションは上トレンド発生でも決済はしません。
豪ドル米ドル上昇は、豪ドル米ドルプット・オプション売りポジションにとっては追い風となるので、期日まで保有して利益を受け取ることになります。
こんな具合に、トレンドが発生した場合でも「片方は決済・片方は保有継続」とすることで全体の収支をプラス気味に保つこともできるケースもありえます。この試案は、一応のたたき台として作っています。
実際にどのような攻め方をするのかは、もう少し考えてからです。