NISAとジュニアNISA 積立資金2倍計画実行中
2014年制度発足から利用しているNISA、ここ数年の株価上昇のお蔭で含み益も増えてきています。。私のNISAの使い方について紹介させて頂きます。
NISA2017年 おすすめ 私の使い方 目次
2017年のNISA枠
私の税金対策3つ目は、NISAです。NISAは2014年から始まり今年で4年目に入りました。通常「売却益+配当」に課税される20%が5年間無税になります。
2017年現在のNISA枠は以下のようになっています。
- 大人(20歳以上) 120万円
- ジュニアNISA(0歳〜19歳まで) 80万円
ご存知の方も多いと思いますが、2016年からはジュニアNISAが新設され大人向けのNISA非課税枠も120万円に拡大されています。
私も、制度発足初年度より利用していて2017年は「私+妻+息子」の3人で合計320万円の全額活用予定です。4月段階で200万円まで株購入済みです。
この4年間でいろいろと試してきたのですが、昨年くらいから活用法がほぼまとまってきたので、参考までに紹介させて頂きます。20歳以上が利用するNISAとジュニアNISAは仕組みが異なるため使い方は分けて考えています。まずは、大人向けのNISAの使い方です。
大人向けNISA 私の使い方
2017年時点の大人NISA概要です。毎年のように制度がちょっとづつ変更されています。
- 毎年120万限度
- 5年間非課税
- 非課税総額600万円
- 制度期間 2014〜2023年までの10年間
- 非課税対象 株・投資信託の値上がり益や配当金(分配金)
2023年までとなっていますが、おそらくその後も制度は継続するだろうと思っています。
約定代金120万円で買った株をその日のうちに売却してしまうと、その年のNISA枠を使ったことになります。短期売買ではほとんど恩恵が感じられない制度です。
私は、以下をNISAの基本戦略にしています。
- 投資対象は高配当株・高配当ETFとする。
- 売却は基本的に行わない。
- 5年間配当金を非課税で受け取る。
- 6年後のNISA終了時も保有しつつけ株価上昇分非課税の恩恵享受。
以下、補足させて頂きます。
投資対象を高配当株・高配当ETFにしている理由
私のNISA投資対象は、高配当株・高配当ETFです。今のところ米国株が中心になっています。投資対象の配当目安は、米国課税後の配当利回りが3〜4%です。
米国株は、配当金に米国分10%の源泉徴収があります。NISAは日本の制度のためこの10%部分は非課税とはなりません。ちなみに、NISAは外国税額控除の対象にもなっていません。
このため、年5%配当金の米国株をNIS口座で保有した場合、手元に入る配当金は米国課税分税金10%を差し引いた4.5%となります。私は、この税引き後で3〜4%くらいの株またはETFに投資しています。
この目的は「配当収入の安定収入源化」です。
毎年2人分のNISA枠240万円で米国内10%税引後年4%くらいの配当がある株式・ETFに投資すると年間10万円くらいの配当金になります。これを5年間続けると年間50万円くらいの配当収入がある状況になります。
6年目以降は、NISAの非課税期間が切れます。それでも、外国税額控除を活用すれば配当金にかかる税率は日本国内だけの20%くらいに抑えられるので3.5%くらいの利回りで配当金収入8〜9万円は期待できます。
この流れで、毎年の配当金収入を増やしていきます。
非NISA口座になった6年目以降の配当を8万円と10年後までの配当金収入は以下のような皮算用になります。
- 5年目終了 NISA対象部分年間50万円の配当
- 6年目終了 NISA部分50万円+非NISA8万円=58万円
- 7年目終了 NISA部分50万円+非NISA8×2年=66万円
- 8年目終了 NISA部分50万円+非NISA8×3年=74万円
- 9年目終了 NISA部分50万円+非NISA8×4年=82万円
- 10年終了 NISA部分50万円+非NISA8×5年=90万円
こういう積み上げはなかなか大きなものになります。NISA制度が続いてくれれば、11年目以降は年間100万円くらいの配当金収入が期待できるからです
この配当金収入を再びFX運用にも回せます。あるいは、iDeCo的に年金の上乗せという考え方もありです。
6年後のNISA終了時も保有し続けるもう一つの理由
私のNISA戦略は「基本的に売却無し」です。これには2つの理由があります。
- NISA期間の配当金非課税枠を最大限に享受する。
- NISA期間終了後の時価メリット享受
配当金非課税枠の活用については先ほど書いたとおりです。もう一つの「時価メリット享受」もNISAのおいしい部分です。
NISAで株購入して5年経過した場合、NISA口座から特定口座または一般口座に移管されます。
この際の株式評価額は「時価」です。つまり、500円で購入した株が1000円に上昇していた場合、時価1000円が移管先口座の取得価額になるのです。
株価は取得時よりも500円上昇しています。その500円は非課税扱いのメリットがある訳です。
NISA株は上昇したら売却しないと非課税メリットを享受できないと思っている方もいるかもしれません。でも、売却しなくても非課税メリットは受られる仕組みになっています。
無論、運悪く株価が下落していることもあります。その際は、取得価額が下方修正されて特定口座または一般口座に移管されることになります。
一長一短はあるものの、これからも拡大傾向の米国株であれば5年後は「株価が上昇している確率の方が高い」と私はみています。
仮に株価上昇が無くても業績がそれなりであれば配当金は受取続けられます。米国経済が拡大し続ける限りは、株価は上下しながらも長期的には上昇基調を維持するでしょう。
過去の日本がそうですが、長期的に経済拡大が見込めるのであれば配当収入を増やしながら保有し続けるのも一つの戦略として有効です。このやり方には、「株価上昇+配当金収入」の二重のメリットがあります。
私のNISA口座状況
2017年4月現在の私のNISA口座です。
2年目からは長期保有に徹しているので、売却はせずに保有時続けています。先程書いた戦略に基づいてNISA運用を始めたのは昨年末からですので、まだ配当金収入は少ないです。
私の口座では、これまで約418万円くらいのNISA投資が行われていてこれまで約9.7万円の配当収入受取があり手持ち株の含み益は約50万円になっています。
2014年の購入分については、購入時約88万円が約119万円と35%増えています。このまま2年経過すれば先程6年後のNISA終了時も保有し続けるもう一つの理由<で書いた6年目の「時価メリット享受」が受けられます。
妻のNISA口座も似たような感じです。昨年末からは高配当株・ETF購入を中心にしているので、今年から配当金収入もかなり増えるはずです。
なかなか楽しみな状況になってきています。
ジュニアNISAとは
次はジュニアNISAです。まず、特徴をまとめておきます。
- 年80万円
- 最長5年
- 18歳まで引払出不可
- 日本在住で0〜19歳
- 継続管理勘定(ロールオーバー専用勘定)あり
ジュニアNISA口座は、配当金・売却益非課税は大人のNISA制度と同じなのですが枠が80万円です。大人のNISAに比べて人気はいま一つのようです。
18歳まで引出し不可ということで長期間資金が拘束されてしまうのも不人気の理由と言われています。しかしながら、0歳から加入できて20歳まで非課税枠を活用した運用が出来るというのは大きな魅力です。
将来の学費対策や相続対策など、いろんな分野で有効活用できる制度だと感じています。
私がジュニアNISAの最も大きなメリットとみているのが継続管理勘定(ロールオーバー専用勘定)です。
継続管理勘定(ロールオーバー専用勘定)については過去記事でもまとめてあるので参考になるかもしれません。
グーグルで「継続管理勘定(ロールオーバー専用勘定)」と検索すると私のページが1番目にでてきます。一般的にはあまり注目されていないようです。
でもですね。
「ジュニアNISAの5年終了後も20歳まで非課税を継続できる」
これだけで充分に素晴らしい制度だと思うんですけどね。
だって、幼稚園くらいのお子様がいる方であれば20歳まで16年くらい非課税で株式保有ができる制度だからです。
仮にですが、年5%くらい配当金を受け取れる株式を保有していたとすれば5歳のお子様であれば15年間で5×15年=75%くらいの配当受取ができるかもしれません。仮にこの条件で0歳からジュニアNISAを始めたら、20年分の配当金累積分だけで受取総額は100%となり、0歳のときに投資した資金は20歳時点で配当受取だけで2倍になる計算です。
これ、素直に凄いと思います。
「継続管理勘定(ロールオーバー専用勘定)」には、今のところ「時価80万円を超えない部分」とか「平成35年終了分まで」などいろいろな制約もありますが、この辺はいずれ改正される可能性もあり、更に有利な制度になるかもしれません。
私のジュニアNISAの使い方は、ジュニアNISAと継続管理勘定(ロールオーバー専用勘定)がずっと継続することを前提に行っています。
私のジュニアNISA基本戦略
私のジュニアNISAは以下を基本としています。
- 投資対象はETFのみ。個別株は買わない。
- 20歳まで保有し売却はしない。
- 配当受取は翌年のジュニアNISAで再投資
- 18歳以降、配当金は息子の学費に使うかもしれない。
まず、投資対象はETFのみです。ジュニアNISAは売買はできても資金引出しが出来ないなど制約がかなりあります。
基本的に息子が20歳になるまで保有し続ける方針でもあるため、10年後にどうなっているかわからない個別株は避けます。
株の集合体であるETFであれば、構成銘柄の一部が倒産してETF自体は継続します。倒産すればETF株価は下がるでしょうが、買い続けることでトータルで利益としていければ良いと考えています。
既に書きましたが、ジュニアNISAで購入するETFは売却はしない予定です。毎年80万円ずつETF購入を続けていき息子への贈与対策にもしていきます。
毎年の配当金収入は、18歳までは翌年のNISA資金に充当していきます。いわゆる配当の複利運用です。
18歳からは、大学資金が不足気味であればこの配当金を充てていく可能性もあります。
以上が、私のジュニアNISA基本戦略です。
この制度を利用すれば、高配当株を長期保有して非課税の恩恵を受け続けることができます。そのメリットを活かしていきます。
これらを基本として、今現在で私が描いている皮算用もご紹介しましょう。
題して「ジュニアNISA 積立資産2倍計画」です。
株価上昇あるからってことか?
そういうのは甘いんじゃないの?
いえいえ、株価上昇期待部分は全体の4分の1程度です。株価が上昇しなくても1.5倍くらいまでは無理なくできそうなのです。ジュニアNISAはそれだけ優れた制度だからです。
来週水曜日、「ジュニアNISA 積立資産2倍計画」記事追加します。
「ジュニアNISA 積立資産2倍計画」 概要
ジュニアNISAの制度を使って実質的な積立資金を2倍に増やす予定で運用しています。その中身をご紹介します。私はジュニアNISA制度を活用すれば、毎年の積立資金を2倍くらいにするのは難しくないだろうとみています。
この計画は、2段階に分かれています。
- ステップ1:配当収入の複利運用で1.5倍まで増やす。
- ステップ2:20歳まで3つの恩恵で0.5倍上乗せ
2つ合わせて2倍ということになります。
この基本部分が「配当金の複利活用」です。これだけでも実質の積立金を1.5倍には出来そうだと思っています。
「配当金の複利活用」とは、毎年の配当金を翌年の積立資金の一部にしていくという発想です。
これ、案外苦労少なくできそうなのです。
ステップ1:配当収入の複利運用で1.5倍増のシミュレーション
ステップ1は、以下を基本ルールとしています。
- 税引後配当年5%くらいのETFを投資対象とします。
- 毎年80万円ずつこどもNISA積立実施。
- 配当金は翌年のジュニアNISA積立資金とする。
- ジュニアNISA期間終了後は継続管理勘定活用
こんな感じで行います。ETFで5%の配当というと日本ではなかなかありません。私が現在買っているのは「米国株のETF」です。
仮にですが、毎年の配当金が5%で安定していたとすると以下のような感じになります。
息子は現在5歳です。20歳までは約15年あります。
- 初年度 新規資金80万円 運用資産80万円
- 2年目 新規資金76万円+配当4万円 運用資産160万円
- 3年目 新規資金72万円+配当8万円 運用資産240万円
- 4年目 新規資金68万円+配当12万円 運用資産320万円
- ・
- ・
- 11年目 新規資金40万円+配当40万円 運用資産880万円
- 12年目 新規資金36万円+配当44万円 運用資金960万円
- 13年目 新規資金32万円+配当48万円 運用資金1040万円
- 14年目 ジュニアNISA終了 配当金のみ52万円
- 15年目 配当金のみ52万円 20歳のため継続管理勘定終了
運用資金は着実に増えていくのですが、手出しである新規資金は毎年減っていく形です。
これらを合計すると20歳となる15年目には以下のような収支になります。
- 新規資金合計728万円
- 運用資産合計:13年目運用資金1040万円+後2年分の配当104万円=1144万円
- 運用資産増加率:1144÷728=1.57倍
私が「実質的な積立資金」と呼んでいるのは純粋に出資している「新規資金合計」のことです。毎年80万円のETF購入資金のうち配当金部分は「配当の複利運用部分」として扱っています。
「運用資産増加率」は、この考え方で計算した倍率です。
このシミュレーションでは、受け取った配当を翌年の運用に回していくだけでも、20歳になる15年後には1.5倍くらいまで増えることになります。
ステップ2:20歳まで3つの恩恵で0.5倍上乗せ
あとは「ETF自体の株価上昇」と「ETF配当金増加」などに期待します。そして投資対象が米国株なので「円安」も運用資産増加要因です。10円程度円安になれば日本円での運用資産はそれだけで1割増えることになります。
これら「ETF自体の株価上昇」>「ETF配当金増加」「円安」をまとめて3つの恩恵と呼んでいます。
- 「ETF自体の株価上昇」
- 「ETF配当金増加」
- 「円安」
15年後という長期間を考慮すれば、これら3つの恩恵があ現実的な利益に変わっている可能性は十分にあるとみています。米国経済が発展し続ければ個別株か上昇を通じてETF上昇も起こります。それに合わせてETFの配当金も増減するので長期的には受取額増加も普通に期待できます。
そして、為替も長期的には円安傾向が続くとみています。
私自身は、長期的には全ての恩恵を受けるのにそれほど無理はないとみています。
実際に、全ての恩恵が受けられれば資産2倍の目標は大幅に上方修正ということもあり得ます。
NISAは積立形式なので、今年単純に2割上昇していれば目標達成というものでもありません。息子の成長をみるがごとく、長い目でみてジュニアNISA積立を続けていく予定です。
この「ジュニアNISA 積立資産2倍計画」は、一つの夢プランのようなものかもしれませんがかなり実現性は高いとみています。少なくとも、銀行積立など元金保証タイプででこういう夢を描くことはできません。どういう結果になるかはわかりませんが、それだけに将来が楽しみです。
私の息子の口座状況などは定期的にお見せしていく予定です。
現実には下方修正もあるかもしれません
先程の計算の一番の不確定要因は、「配当金が変動する」ことです。私が昨年から始めている米国株はこの計画開始時には「年6%ペースの配当金」を出していました。
これであれば、NISA口座で米国で10%の税金を負担したとしても配当利回りは5.4%くらいは確保できることになります。
でも、この銘柄の過去の配当履歴をみてみると年3〜4%くらいだった時期もあります。もともと株式の配当金は業績によって上下するものですので、どの株式を購入しても将来の利回りが保証されることはありません。
この辺は、許容範囲としてやっていきます。
私の長期的展望はこうです。
- 米国株は長期的に上昇傾向続く
- 米ドル円レートも長期的には国力差を反映して円安
- ETFの配当金も長期的には増加可能性高い。
こういう長期展望は短期的にはほとんど役に立ちませんが、5年10年単位で見ればそれほど間違っていないものでもあります。今後も工夫を重ねながら税金対策をかねてNISA制度を活用していきます。
参考までに、現実のジュニアNISあ口座運用状況もご紹介します。
ジュニアNISA 2017年状況
息子のジュニアNISA口座2017年の状況です。「ジュニアNISA 積立資産2倍計画」 概要は、2016年の年末から始めているのでまだ配当金はそれほど発生していません。
始めた頃分配利回りは6%くらいだったのですが、現在は4.1%に落ちています。始めてから半年くらいの間に受け取った配当金は25,483円で、5.176円分はジュニアNISA口座による税制メリットということになります。
2016年・2017年ともに投資額が、76万円くらいと80万円に届いていないのには理由があります。
米国株などを買う場合、購入時の為替の影響を受けます。株購入と購入代金の為替の計算時間はどこの証券会社でも基本的にズレているからです。
そして、ジュニアNISA枠80万円あるいは大人のNISA120万円を超える購入は出来ないため米国株売買注文を出すときの為替レートは、実際のレートよりも数円の余裕をもたせて設定されています。
この設定為替レートの余裕分だけ実際に使えるNISA枠は減ってしまうことになります。
もっとも、米国株は1株単位の売買ができます。あと4万円分枠があるのでこれから細かい注文を出してNISA枠をもっとギリギリまで使うことも可能です。今のところ、私は気にせずにやっています。大人のNISAでもジュニアNISAでも、4万円くらいNISA枠を使いきらないまま終わらせています。
現実にどこまで増やしていけるのか、楽しみです。
FX税金2017 目次
- 第1回FX税金対策開始は2月が最適
- 第2回2017年FX税金基本事項 マイナンバー元年
- 第3回値洗い制度(ロールオーバー形式)と建値維持形式の違い FX税金重要ポイント
- 第4回FX確定申告2017 書類記入手順と税金を減らすポイントのまとめ
- 第5回FX スワップポイント税金 2017
- 第6回FX税金をゼロにする方法と留意点 2017年版
- 第7回FX損失繰越2017年 やらずば後悔する理由
- 第8回専業トレーダーが税金・公的負担で覚悟しておくべき現実
- 第9回FX公的負担からみたサラリーマン⇒FXトレーダー独立目安
- 第10回専業トレーダーになって良かった 独立して良かった事
- 第11回FX損益合算 投資運用を勝利に導くための税金戦略
- 第12回ふるさと納税2017 FX利益利用時の注意点
- 第13回iDeCo(イデコ)2017 FX節税オススメ手段
- 第14回NISAとジュニアNISA 積立資金2倍計画実行中
- 最終回NISAとiDeCo(イデコ)で資産2倍の思惑
- 読者の声専業主婦の株式投資 特定口座「源泉あり」「源泉なし」どっちにすべき?