その7:含み損が大きくなった場合
前回、スワップ放置投資で含み益が大きくなったときの対処法について書かせていただきました。
その6:含み益が大きくなった場合
今回は、その逆で「含み損が大きくなった場合」の対処法についてです。本日より連載を読み始めた方は、準備編から確認することをおすすめします。
税金のかからないスワップ投資7つのポイント
では、はじめます。
調度という訳ではありませんが、私のスワップ放置投資通貨ペアである豪ドル円が下げてきています。スワップ放置口座に近い形で運用している資産倍増計画手持ちポジションでも含み損になったポジションが発生し始めています。
個別ポジションの中で、2015年の3月につくった買い値92.360円のポジションが含み損となっています。ただ、昨年以前に作ったポジションは、スワップポイントが貯まっているため買値より2〜7円くらいまでは含み損とはなりません。
現状一番古い2012年5月の80.76円の1万通貨買いポジションには75,399円のスワップポイントが貯まっているため、7.53円下落しても含み損をスワップポイント累積分で相殺してくれます。なので、このポジションが現実に含み損となるのは、豪ドル円が72円台まで下げてからです。
税金のかからない範囲でやるスワップ放置投資では、スワップポイント発生分の一部を毎年振替えていくことになります。それでも、振替えずに残したスワップポイントが毎年累積していけば、似たような状況となります。
こんな具合に、スワップポイント1日分は微々たるものでも数年も溜め込むと少々の下落や暴落ではビクともしないポジションとなります。スワップ放置投資は、続ければ続けるほど為替変動など気にせずに安心して利益を出していける状況となっていくのです。
なので、損きり方針はこうしています。
スワップ放置投資 損きり基本方針
「基本的にスワップ放置投資で損きりはしない」
これが、私のスワップ放置投資の基本方針です。先ほどの資産倍増計画はリー万・ショック時の大暴落時もずっと続けていました。数年含み損が続いた時期もあるのですが、最終的には2倍まで増えて決済できています。
税金のかからない範囲でやるスワップ放置投資では、通貨暴落期でもポジションに含み損を抱えたまま利益のかからない範囲でスワップポイント振替をしていくことになります。そして、2倍になっても決済する必要はなく、資金が必要となるような時期がくるまでは放ったらかしにしておきます。
ポジションは含み損なのに利益がでているというのは不思議な感じがするかもしれません。でも、毎年そのまま続けていればいずれ慣れてきます。
レバレッジコントロールが重要
基本的に損きりはしない方針なので、どれくらいのレバレッジでポジションを作成するかが重要となります。人によってこの基準は様々ですが、私はこうしています。
「レバレッジは、安全性考慮するなら1.6倍以内」
これは、私自身が持つ安全水準です。豪ドル円が100円台から50円台まで落ちたリーマンショック暴落に耐え抜いたポジションがすべて1.6倍以内のものばかりだったという経験則的な部分から落ち着いた水準です。
無論、リー万・ショック以上の暴落があればこれも安全圏とは言えません。
ポジション作成の好機到来かも
昔からの読者はご存知かもしれませんが、私のスワップ放置投資のポジションはほとんどが大きく下落した時期を狙って作成しています。記事を書いている本日現在豪ドル円は90円を割ってきています。
なので、今回の下げでもいずれポジションを作成する可能性があります。
相場は、上げ続けることも下げ続けることもありません。下げた相場はいずれ上がることになります。こういう下落期は買う気もなくなることが多いのですが、後からみればそこが底だったとなることもよくあるものです。
まだ放置口座用のポジションを増やす予定はありませんが、条件が揃えば本格的に検討をしていくつもりでいます。
なんで君は誰も興味を持たないときに買うんだ?
「誰も買わないときにこそ買う」これは本間宗久いらいの相場の極意でもあります。そして、私達逆張り系投資家の得意分野でもあるのです。
- 「誰もが買わない時の逆張り買いは宝の山」
- 「誰もが買っている時の逆張り買いは要注意」
逆張りは破滅の道と断言する方も多いのですが、「逆張りだから破滅する」なんてことはありません。問題は「使い方」です。使い方を間違えれば大失敗のもととなるのは順張りも逆張りも変わりません。今回の下げ相場も基本的にはいつもの売買をしていく予定です。
FX税金2015 目次
連載FX税金2015の目次です。
- 第1回:勢い止めるべからず FX税金対策禁止事項
- 第2回:株式投資家は税金払い過ぎになりやすいのはなぜ?
- 第3回:未決済ポジションの為替差益に税金が発生するケース
- 第4回:スワップポイント税金は2種類
- 第5回:FX利益20万円以下なら無税の誤信
- 第6回:確定申告しないFX 2つの方法
- 第7回:住宅ローンと専業トレーダー
- 第8回:税金のかからないスワップ投資7つのポイント 準備編
- 第9回:【その1:FX口座選定】税金のかからないスワップ投資7つのポイント
- 第10回:【その2:通貨ペア選定】税金のかからないスワップ投資7つのポイント
- 第11回:【その3:ポジションは未決済のままにする】税金のかからないスワップ投資7つのポイント
- 第12回:【その4:年間スワップポイントの把握】税金のかからないスワップ投資7つのポイント
- 第13回:【その5:決済ポジションの把握】税金のかからないスワップ投資7つのポイント
- 第14回:【その6:含み益が大きくなった場合】税金のかからないスワップ投資7つのポイント
- 第15回:【その7:含み損が大きくなった場合】税金のかからないスワップ投資7つのポイント
- 第16回:バスケット通貨運用 個人でのやり方と無料ツ−ル
- 第17回:株券でのスワップFX メリットと注意点
- 第18回:「米ドル売らず 南アフリカランド買わず」スワップ投資通貨ペア選びの基本基準
- 第19回:スワップポイント振替制度 2社比較
- 第20回:税金のかからない範囲でやる「スワップポイントサヤ取り」
- 第21回:スワップポイントサヤ取り 心理面で大切な2つのポイント
- 第22回:スワップポイント変動への対応 スワップポイントサヤ取り(異業者両建て)
- 第23回:利益の出しすぎ注意 税金の範囲でやるスワップポイントサヤ取り
- 第24回:画餅の高利回りにご注意
- 第25回:スワップポイントサヤ取り 絶対禁止事項
- 第26回:スワップポイントサヤ取り まとめと念のための資金的余裕記事
- 第27回:税金のかからないFX 2つの方法メリット・デメリット
- 第28回:専業主婦が最初に運用方針を決めないといけない理由
- 第29回:FX法人口座の長所・短所
- 第30回:FX専業トレーダーよりも兼業トレーダ 断然有利の現実
- 第31回:FX税金を減らす基本 必要経費と税額控除
- 第32回:ふるさと納税 なぜお得なの?
- 第33回:ふるさと納税015年改正点「控除上限2倍」
- 第34回:ふるさと納税ワンストップ特例制度
- 第35回:1万円寄付で後世に名を残す 2015年ユニークなふるさと納税事例
- 第36回:国民年金基金 確定という安心感とリスク
- 第37回:確定拠出年金(401K) インフレ時代にも対応できる制度
- 第38回:勝者の鉄則 FX投資家が1月に必ずすべき事
- 最終回:驕兵必敗 驕れるFX投資家に訪れるのは破滅のみ
- おまけ:住宅ローン 審査の緩い銀行の探し方
FX税金に関する記事は下記にてまとめてあります。