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岩田惣三郎 相場師の仕掛け方と大損

相場師の本を読みながら「この人はどういう売買をしたのだろう」と想像するのは私の楽しみの一つです。先日は、岩田惣三郎(いわたそうさぶろう)さんです。スワップ投資に重なる部分のある彼の運用方法の成功と失敗は、私たちに大きな教訓を遺してくれていますので記事にまとめさせていただきました。

スワップ投資にも通じる教訓

岩田惣三郎さんの相場信条は2つありました。

 

  • 安いところを買って高く売るのが原則、小さく堅く立ち回る
  • 需給のいかんにかかわらず常に過不足のない程度に手持ちする

 

引用元:日本相場師列伝

 

岩田惣三郎は、三品相場を得意としていました。三品相場とは商品先物の綿花・綿糸・綿布のことを総称した呼び名です。買いを中心とした相場師だったようで、安値から大きく買い上げて大きな利益を出していたようです。

 

ただ、安くなるまで全く手を出さずに待ち続けるというタイプではなかったようです。信条のところに「需給のいかんにかかわらず常に過不足のない程度に手持ちする」とあることから、それほど安くないところでも、ポジションは保有しておきながら、大きな安値圏に入ったところで大きく増やしていくような買い方をしていたのだという気がします。

 

しかし、彼は1920年(大正9年)に大損をしています。

 

綿糸相場だ第一次大戦あとのバブル景気で暴騰したときに茂木一族と組んで買い出動するのですが、結果は大暴落により大損となります。茂木一族の総帥茂木惣兵衛はこれにより破産してしまいます。岩田惣三郎は、債務をかぶることを拒み裁判でも戦い抜いたために破産は逃れた者の、「因業老人」と呼ばれ世間の評判を落とすことになります。

 

結局、この大損を機に彼は隠居生活に入り90歳の長寿を全うします。

 

岩田惣三郎の売買は、FXでのスワップ投資に大きく被る部分があるように感じます。買いを中心としてスワップポイントを受け取りながら、値上がりを待つのがスワップ投資ですが、安値を待って買いポジションを作っていくのは岩田惣三郎の売買と同じだからです。

 

岩田惣三郎が大損をした原因は、2つあると思います。

 

  1. 大儲けによる慢心
  2. いつもとは違う売買をしてしまった

 

彼は、大損の前に史上空前の大儲けをしています。その勢いで買いポジションを増やしていったためいつもの慎重さが欠けていたのでしょう。そして、そもそも高値圏で買いポジションを増やしていくのは岩田惣三郎のいつものやり方ではありません。慢心といつものやり方・ルールを守らなかったことが、大敗北へと繋がっていったのだという気がします。

 

スワップ投資をしていても、岩田惣三郎と似たような状況になることはたまにあります。実際、大儲けの後は要注意ですよね。人間は欲深く大儲けすると更に儲けたいという気持ちででてきます。しかも、一度大儲けしているが故に「もう一儲けなんて楽勝」と気が緩みがちにもなります。

 

この慢心が続き、いつもと違う売買をするようになったら危ないということなのだと改めて自分に言い聞かせておきます。私のやるべき事は、●●▲■で買いたことだけです。これからも、1日1分の作業を怠けずに続けていくつもりです。

2015/03/23


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