日本車ディーラーに学ぶ 冷静なFXトレードのポイント
多くの場合、FXで勝てないのには理由があります。その解決策の糸口は日本車ディーラーさんの車販売方法にあります。
クドい話になるかもしれませんが、大事な部分なので少しお付き合いくださるとうれしいです。
FXで勝てない理由なんて大げさな気がするかもしれませんけど、結構真面目な話なんです。
まずは、その説明からさせて頂きますね。
FXで勝つための理屈はそれほどむずかしいものではありません。
ある程度FXの基礎について勉強する。そして冷静になって合理的な売買判断をする。
これが出来ればFXではあまり負けなくなります。大きく負けるときのお決まりパターンは「頭が熱くなって思考回路がおかしくなる」ことが始まりだからこです。私の大負け経験は、ほぼ100%あてはまります。
長い経験からいっていつでも冷静で合理的な判断力がいつでも保てるのであれば、FXで勝てるようになるのは難しいことではありません。
でも、ここに理想と現実の差があります
ちなみに、いつでも冷静でいることは私には出来ません。
そして、多くの人にもとっても難しいものです。そもそも人間は合理的判断は苦手であり、感情的な生き物故に冷静なつもりでも何らかの感情を持ち続けているものだからです。
だからこそ、感情を廃した自動売買が有効だという考え方もあるくらいです。
でも、対応策はあります。
この好事例が、日本車ディーラーの販売手法です。
日本車ディーラーの販売手法に学ぶ
車を買う話しでいきましょう。古い車を持っていてもう買い換えようというつもりで車屋さんに行ったとします。車屋(以後ディーラーと呼ぶ)さんでは、いろんな新車が置いてあります。選んだ後に値段を聞きます。古い車のオーナーをAさんとします。
車の基本価格:200万円
ディーラーは、このままでも走るのですが、16万円の空調をつけると快適ですよと説明を続けます。
空調設備 +16万円
Aさんは、「まあこれくらいならいいや」と心の中では思っています。でも、ディーラーの話しは更に続きます。エンジンをもっと強力なものにすればバッチリで+16万円、ナビゲーターも破格にして+8万円、更に安心の5年間保証で+8万円ですよ。
ここまで説明した後に、Aさんの出した結論は「いやありがとう。新車はまた考える事にするよ。もうちょっと今の車に乗りたくなった」でした。
*この話しは、行動経済学の中にあった逸話を少し変形したものです。
この話しを振り返っていくと人間が合理的判断が出来る生き物であれば、「空調付きの新車」か「オプションをある程度つけた新車」のどちらかを購入するはずですよね。どちらを購入するかは車を買う予算がいくらあるかというところでの判断になるというところのはずです。でも、実際には「古い車に乗り続ける」という判断をしています。
日本のディーラーは、この辺の顧客の非合理的な心理をよく知っているという気がします。ディーラーに行くと大体こういう薦め方をされます。
この車は車両本体価格170万円です。ただ、これだと走るだけですのでオプションをつけて一般的にはこんな組み合わせで皆様購入されています。
- 本体価格+Fシリーズオプション(お手軽オプション) 180万円
- 本体価格+Lシリーズオプション(がっちりオプション) 200万円
- 本体価格+Sシリーズオプション(豪華仕様オプション) 230万円
オプションの値段を1つづつ説明したりせずにまとめてしまうのです。選択肢は2つか3つ用意する。3つ用意する時は買わせたいタイプを2番目に持って行きます。3つ用意すると大体の人は2番目を選ぶからです。この特徴も、日本人だけでなく世界共通のようです。
このやり方であれば、購入意欲満々のお客なら3つの内どれかをその場で選んでいくでしょう。
では、FXに話しを戻しましょう。
FXトレードのコツ
車の話がが教えてくれたFXへの教訓は「選択肢が多いと冷静な売買判断かが出来にくくなる」という事です。
FXは情報集めが命とばかりにいろんなところから情報集めをしていると迷いがどんどん多くなって冷静な判断が出来にくくなり易いのです。先程の「結局中古の車に乗る」という結論のようなものです。車はいいんです。中古でも走るので、実社会ではそれほど悪い決断ではありません。
でも、FXでは勿論駄目です。買うべきところで売買判断が狂って売りとしてしまえば、損の元になります。こういう形で損をし続けると「一生懸命やっているのになんで儲からないの」という気持ちにもなります。
この状況を打開するために日本車ディーラーさんの販売術をFXに応用するのです。
具体的にいうと「選択肢を少なくする」という部分です。
ここを最低でも2つか3つまで絞れればかなり冷静な判断が出来るようになるかもしれません。
例えばこうです。
FXでうまくいかないなぁ・・・と思っている方がいたら、売買判断に使っている情報元やチャートを一度整理する事をおすすめします。例えば、情報を5つのFX業者やニュース配信業者より貰っているとしましょう。
どこも、内容が同じだったりしていませんか?
内容が同じものはどちらかを廃止します。ブログなども友人として見るものと情報集めで見るものなどに分けていきます。なんでもかんでも参考にしようとしないことです。この作業を何回かやっていくと、かなりスリムな売買判断が出来るようになっていくはずです。
参考までに、私の場合はこうです。
毎日の作業は1日1分、売買判断は場帖重視、相場全体の流れはグラフで判断する。
場帖が買いでグラフが売りだったらどうするのかという質問を受けたりします。この答えは「場帖重視なので買い」です。基本的に場帖で買いなら買いを入れていきます。ただ、迷いが出るような時は「売買無し」又は「損切り」と決めています。
これは、裁量トレードに限りません。
小林芳彦さんのマーケットナビやオートチャーティストを使ったシグナル売買でも売買ルールは、出来るだけ迷いの無い形にすることを心がけています。
これは、どのFX運用法にも共通する成功のポイントなのだと感じています。
「お気楽FX 相場生活入門」 12月24日 更新情報
- オートチャーティスト実践記録7回目での記録