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ドルコスト平均法 上げ相場のメリット・デメリット

ドルコスト平均法での積立が相場変動の中でどういう特徴があるのかを復習してみます。今回は「上げ相場でのドルコスト平均法」です。ドルコスト平均法が上げ相場でどういうメリット・デメリットがあるのかを確認しておきましょう。

上げ相場で買い続けたドルコスト平均法積立2014年の特徴

現在のポジションも上げ相場で買い続けた時期があります。

 

ドルコスト平均法は、単純な上げ相場はメリットが薄いと言われています。ドルコスト平均法は積立形式のため、底値で一気に買って値上がりをするのを待っている方が大きく利益が出るからです。

 

ドルコスト平均法 上げ相場

ただ、底値で一気に買うというのは誰にでもできる芸当ではありません。本当の大底圏では足がすくんで買えないというのが現実です。

 

だからこそ、積立形式の優位性があります。積立形式であるからこそ、大きく下げた底値圏でもしっかりと買いポジションを作っていくことができます。

 

このグラフは、私が2014年に積立形式で買い続けた頃のポジション作成状況を示すグラフです。赤い丸がポジション作成ポイントで、数字が買いポジション数量です。

 

グラフが上に上がれば上がるほど数量が減っているのが確認できると思います。これが、ドルコスト平均法の特徴で、毎月の積立金は同じでも高値になればなるほど売買数量は自然に減っていきます。

 

この時期は、豪ドル円が下がりそうで下がらず、緩やかに上昇していた時期でした。

 

ドルコスト平均法の特徴として「安値圏では売買数量が増加」して「高値圏では売買数量が減少」するというものがあります。このグラフでも、安値圏では「1000通貨以上の数量」となっているのですが高値圏では「99●」という数字があるので、その特徴が確認できます。

 

ただ、具体例だと余計にわかりにくい部分もあるので、単純なパターンでメリット・デメリットを考えてみましょう。

 

でも、この推移だけみても何がメリットで何がデメリットなのかはわかりにくいですよね。

 

単純に「一定数量を買った場合」「純粋なドルコスト平均法で買った場合」で買い平均値の推移などを比較してみると、その部分が見えやすいかと思います。

ドルコスト平均法 定量買いとの比較

豪ドル円が、80円から100円まで上昇する局面で80円・90円・100円で買いポジションを作っていった場合に、「定量買い」と「ドルコスト平均法」でどういう差がでるのかを計算してみます。

 

最初に、毎月10万円を積み立て2500通貨づつの定量買いで豪ドル円買いポジションを作成した場合です。

 

 

定量買い

  • 80円  2500通貨
  • 90円  2500通貨
  • 100円 2500通貨

 

買い平均値計算
(80円×2500+90円×2500+100円×2500)÷7500=90円

 

定量買いの場合、買い平均値90円で7500通貨の買いポジションを作成することになります。

 

次に、毎月10万円づつ積み立てレバレッジ2倍のドルコスト平均法で豪ドル円買いポジションを作成した場合です。

 

ドルコスト平均法

  • 80円  2500通貨
  • 90円  2222通貨 計算式:10万円×レバレッジ2倍÷豪ドル円値90円=2222
  • 100円 2000通貨 計算式:10万円×レバレッジ2倍÷豪ドル円値100円=2000

 

買い平均値計算
(80円×2500+90円×2222+100円×2000)÷6722=89.256円(約89円)

 

小数点が入ると計算数値が複雑になるので、ここでは89円として説明させていただきます。ドルコスト平均法の場合、買い平均値89円で6722通貨の買いポジションを作成することになります。

 

この両者を比較してメリットとデメリットについて考えてみましょう。

 

上げ相場ドルコスト平均法のデメリット

 

まずは、定量買いとの比較によるデメリットです。デメリットと感じることが1点あります。

 

「購入数量が少ないので一方向の上げ相場が続いたときに利益が減る」

 

仮に、豪ドル円が110円まで上昇したとすると利益額は以下のようになります。

 

定量買いの場合

  • 1通貨あたりの利益額:110円ー90円=20円
  • 7500通貨分の利益額:20円×7500通貨=150,000円

 

ドルコスト平均法の場合

  • 1通貨あたりの利益額:110円ー89円=21円
  • 6722通貨分の利益額:21円×6722通貨=141,162円

 

豪ドル円がそのまま一気に吹き上げて決済するというケースではちょっと利益が減るかもしれません。では、メリットも考えてみましょう。

 

上げ相場ドルコスト平均法のメリット

 

定量買いとの比較によるメリットは、2点考えられます。

 

  • 単純に買い平均値自体が低くなる
  • 購入数量も少ないので下げ相場突入時の含み損が小さくて済む。

 

まず、ドルコスト平均法は買い平均値自体が自然に下がります。そして、豪ドル円がポジション作成後に下げ相場突入したときの含み損も違ってきます。

 

豪ドル円が、買いポジション作成後に30円下落して70円になった場合の含み損を計算してみます。

 

定量買いの場合

  • 1通貨あたりの含み損額:70円ー90円=ー20円
  • 7500通貨分の利益額:ー20円×7500通貨=ー150,000円

 

ドルコスト平均法の場合

  • 1通貨あたりの利益額:70円ー89円=19円
  • 6722通貨分の利益額:ー19円×6722通貨=ー127,718円

 

この計算式では、ドルコスト平均法のほうが下げ相場のときの含み損が小さくなることが確認できます。単純には15%くらい少なくなります。ただ、先ほど買い平均値の小数点以下を切り捨てしているので実際の効果は10%くらいとみておきましょう。

 

それでも、この例ではドルコスト平均法には「買い平均値を下げる」「下げ相場で含み損を小さくできる」という効果が確認できるかと思います。

 

でも「大したことないんじゃないの」と感じた方もいるかもしれませんね。

レバレッジを変動させて更に効果を高める

私たちが2012年から始めた純ドルコスト平均法は、このドルコスト平均法はこの効果を更に高める工夫を入れてあります。それは、「レバレッジを変動させる」というルールです。

 

これにより、以下のような買い方を理想として続けています。

 

  • 高値圏:レバレッジ0〜1倍
  • 買い平均値近辺:レバレッジ1〜2倍
  • 安値圏:レバレッジ2〜4倍

 

安値圏でレバレッジを上げていくことで、ドルコスト平均法の買い平均値を下げる効果を更に上げています。

 

そして、高値圏ではレバレッジは1倍程度と低く抑えています。先ほど上げ相場でお見せした2014年の買いもほとんどはレバレッジ1倍での買いです。当時「豪ドル円は高値圏」という認識のもと、買い数量を抑え込んで積立を続けていました。あそこで抑えていたことで、ここ数ヶ月の下げ相場を買っていく余力が作れています。

ドルコスト平均法2015 目次

 

この連載は、SBIFXトレードを使用した純ドルコスト平均法実践のためのコツやルール改良点などをまとめたものです。このドルコスト平均法運用の概要や運用状況は下記にてまとめてあります。

 

SBIFXトレードを使ったドルコスト平均法運用状況

2015/10/21


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