株とFXのドルコスト平均法積立 どちらでも有効
私は、FXと株の両方でドルコスト平均法積立を行っています。どちらも着実に資産を増加させているのですが、実はやり方が決定的に違うところがあります。ここでは、FXと株でドルコスト平均法をするうえで留意すべきポイントとその対処法についてまとめてみます。FXのドルコスト平均法運用状況は当サイトにて公開中です。
株とFXのドルコスト平均法 決定的な相違点と対処法
まずは、株とFXでのドルコスト平均法の違いを大まかにまとめておきます。この違いはドルコスト平均法の2つの収益源で考えると明らかになります。。
- インカムゲイン部分:保有することによって受け取れる利益部分
- キャピタルゲイン部分:売買によって得られる利益部分
FXでも株でも、この2つの収益源があるのは同じなのですが、中身が違います。まずインカムゲイン部分の違いについてみてみます。
インカムゲイン:配当VSスワップポイント
インカムゲインはFXでは聞きなれない単語ですが、要はポジションを保有し続けて得られる利得=スワップポイントのことです。株式においては配当金があります。
私がドルコスト平均法をやっている株式はMO(アルトリアグループ)という米国株です。このアルトリアグループは、現在株価50米ドル前後で年間配当金は2米ドル程度あります。単純な年間配当利回りは4%ほどとなります。
一方、FXでのドルコスト平均法は豪ドル円で行っています。現在保有中の買いポジションのレバレッジは2倍弱程度です。スワップポイントの利回りを年間換算すれば年間4〜5%程度ということろです。
こういう感じなので、同じ資金を投下した場合に得られるインカムゲイン部分の利益はほとんど同じです。
ちなみに、配当金もスワップポイントも環境次第で増減するというところも似ています。ただ、MO(アルトリアグループ)は収益がかなり安定しているため配当金が大きく変動することはあまりなく、毎年徐々に増加している状況です。FXのスワップポイントは、ご存知のとおり政策金利とレバレッジにより大きく変化します。
でも、ドルコスト平均法積立の収益としてみた場合は成否を左右するほどの違いはありません。大きな差が出るのが、キャピタルゲイン部分です。
キャピタルゲイン部分:FXと株 値動きがの違いにご注意
株とFXでは値動きは大きく違います。MO(アルトリアグループ)と豪ドル円はそれぞれ安定した値動きをする代表格のようなもののなので比較するとよくわかります。それぞれ過去2年間の日足の値動きをご覧ください。
MO(アルトリアグループ) 値動き
緩やかですが右肩上がりに推移しているのが確認できると思います。これは、業績が安定して上昇している株の典型的な値動きパターンです。株価も長期間をかけて2倍・3倍となることもあります。
反対に、業績が悪化したあときは株価が2分の1・3分の1となることも珍しくはありません。
こういう値動きでは、途中で利益確定をすると買いなおすときには更に上昇してしまうことも多く、細かい売買は労多くして益なしということもよくあります。
豪ドル円 値動き
豪ドル円だけでなく、経済水準が大体似ている通貨同士の値動きは長期間でみると大きな往来相場の形になります。新興国通貨でもない限り、一方的に上げ続けることも下げ続けることも少ないというのがFXの特徴です。
為替値が2倍・3倍になることは滅多にないのですが、レバレッジをかけて売買するのが普通なので油断はできません。ただ、一方的に数倍まで上げ続けるようなことはほとんどないので、適度なところで利益確定をしながら下げたら買い治すという形がやり易くなります。
私のドルコスト平均法積立は、この違いに留意してやっています。
- 株のドルコスト平均法:利益確定は基本的にしないで積立する
- FXのドルコスト平均法:適度に利益確定をしながら積立する。
右肩上がりでゆるやかに上昇する株は、一度降りると再度乗るのが難しくなります。例えば、60ドルで一旦利益確定して安くなったら買うつもりだったとしましょう。株では、そのあとに60ドル以下になかなか下がらず、上げ続けてしまうようなことが起きたりします。結局、高値で買い直しをしてしまうことにもなります。
このため、株でドルコスト平均法をやるときは「その株でのドルコスト平均法を一旦終了する」くらいの場合に限り、安易な利益確定はしないことにしています。
FXのドルコスト平均法では、ある程度の値幅をとったら利益確定を行っています。現在の利益確定基準としては買値から15〜20円以上上昇が目安です。
適度に利益確定が望ましいと書きましたが、細かい利益確定はしません。ドルココスト平均法はじっくりとゆるやかに売買をしていく方が成功しやすいのはかぶもFXも同じだからです。
FXのドルコスト平均法は、1年に1回くらい適度なタイミングで出来ればという感じでやっています。こんな感じで両方のドルコスト平均法で老後の資金を作っておくつもりでおります。FXでのドルコスト平均法は、SBIFXトレードが1通貨単位からの売買を可能にしたためできるようになりました。大きな功績ですね。